GWもクマに注意……気をつける点は? 人身被害、前年の3倍で“過去最多” 冬眠明けは「1~2週間早い」【#みんなのギモン】
■市街地での発砲などルール変更も検討
近野解説委員 「自分になぞらえても、そうですよね。不機嫌になっているんだぞ、とわきまえておきましょう。このように市街地などでも被害が相次いでいるため、環境省では16日、冬眠から目覚める時期を前に、新たにクマ類を『指定管理鳥獣』に定めました(四国を除く)」 「指定管理鳥獣は、生息数が増えすぎて生態系に影響を及ぼしたり、農作物に被害をもたらしたりする生き物です。これまで対象だったニホンジカとイノシシにクマも追加することで、今後は都道府県による捕獲などの対策に国の交付金を活用できるようになります」 「また、現在は住宅街でクマが出没した場合、駆除するための発砲は警察の許可がなければ猟友会であってもできません。山の中は別ですが、市街地や人の集まる場所では警察の許可が必要です。今後はこうしたルールに関しても変更などを検討していくそうです」 山崎アナウンサー 「ルールも変わっていきますが、私たち自身がクマと出合うかもしれないという意識を持つことも大切かもしれませんね」
■高速道路でのロードキルは年5万件超
近野解説委員 「もう1つ、野生動物で気を付けなければいけないポイントがあります。衝突によるロードキルです。車でお出かけする方もこれから多いと思います」 「福岡県の国道で撮影された映像では、突然シカが出てきて、よける間もなく、車に衝突してしまいました。このシカはすぐに立ち上がって逃げていきましたが、車は事故の衝撃で大きくへこんでしまいました」 「東京・八王子のインターチェンジ近くで撮影された映像ではアライグマが映っていました。事故はクマと車だけではありません。野生動物の事故は動物が死んでしまうことが多いため、ロードキルと呼ばれています」 「全国の高速道路各社がまとめたロードキルの処理件数は、2022年度に約5万1000件。1日に百数十件です。NEXCO中日本は、暖かくなったこの時期にロードキルが増えるとして注意を呼びかけています」