「ハウスチェック」でおなじみ、英王室愛用のダックス 130周年で記念アイテムも
■秋のおすすめ 仕立ての良さを極上の着心地で
最後に、秋の始まりに手に入れたいおすすめのアイテムを紹介しよう。 ひとつは240年以上の歴史を誇る英国の高級テキスタイルメーカー、マーリング&エヴァンスのウール生地を用いたテーラードジャケットだ。 英国らしさを醸す上質なチェック生地で仕立てた一枚は、オンオフ問わずに愛用したい主役級アイテム。仕立ての良さが生み出す、極上の着心地も堪能してほしい。 10月ごろまで暑さが続くと予測されている2024年秋、ウィメンズのワードローブで活躍しそうなのが半袖ニット。 コットンとポリエステルを混紡したハイゲージニットのプルオーバーは、ボウタイデザインがフェミニンな印象。ストライプのアクセントで、単体ではもちろん、ジャケットのインナーとしても映える一枚となっている。
■アニバーサリーイヤー 記念アイテムに注目
創業130周年のアニバーサリーを記念したアイテムも注目だ。 英国在住のイラストレーター、スローボーイとコラボレートしたニットは、1980年代のアーカイブで発見したダックスフントのモチーフが着想源。 チャーミングなキャラクター「マックス」がスケートをしながら乾杯するハッピーなデザインは、目にするだけで笑顔を誘う。 1894年の創業以来、「クオリティーファースト(品質第一)」主義を掲げ、高品質で適正価格、信頼あるブランドとして世界的な地位を築いてきたダックス。 130周年を迎え、新たなチャプターを刻み始めたブランドとあって、今後も目が離せない。
【ロイヤルワラント】
ロイヤルワラント(英国王室御用達)は、自国産業の奨励、伝統技術の継承を目的に作られた。その歴史は古く、1155年にヘンリー2世が同業者組合にロイヤルチャーター(国王勅許状)を与えたことが最古の記録として存在している。ワラントを申請するブランドは、過去7年間のうち5年以上、王室の認定メンバーに定期的かつ継続的に製品やサービスを提供していることが条件となる。認定後は規定に基づき、製品や広告などに王家の紋章を表示することが許される。ロイヤルワラントは永久ではなく、5年ごとに再審査・更新される。長年にわたりワラントを保持していることは、製品のクオリティーを物語るうえで、歴史に裏打ちされた揺るぎない証しといえる。 文:粟田真紀子(エディター&ライター)
粟田真紀子
出版社勤務を経て、フリーランスのエディター&ライターとして活動。ファッション雑誌、WEBメディアなどでファッション、ハイジュエリー、ライフスタイルに関する記事の編集、執筆に携わる。ファッション関連のセミナー登壇のほか、テレビ通販番組などにも出演中。 ※この記事は「THE NIKKEI MAGAZINE」の記事を再構成して配信しています。