【実話】広島原爆投下の光景に戦争を知らない著者が驚愕!?原爆を生き延びた人が語る「幸せ」の形とは【漫画家に聞いた】
まげよ(@mageyoozu)さんは2024年8月に「お義父さんが生きた戦時中の記憶」を投稿し、竹書房コミックエッセイ大賞を受賞したエッセイ漫画家だ。今回は著者が広島平和記念資料館での実体験をもとに描いた「熱かったあの日」を紹介するとともに、著者に本作が誕生した経緯などについても話を聞いた。 【漫画】本編を読む ※本作にはセンシティブな表現があります。閲覧には十分ご注意ください。 まげよさんは以前広島平和記念資料館へ行き、そこで原爆の悲惨さを示す数々の遺品を目にした。その中で原爆を生き延びた人が描いた絵が目に留まった。絵の横には体験したことも文字で書かれていたという。 大火傷して水を求めて歩く人はまだ幸せ。一番地獄なのは家の下敷きになって出られず、生きたまま焼かれた人だ…などと書かれている。 その絵を見て、以前読んだ「はだしのゲン」はすべて実話であることをあらためて実感。資料館に展示されている遺品は家族が焼け跡から見つけたもので、名前がわかる物が多くて痛ましい。 実は、原爆が投下されたときの爆風で家屋が潰されて「生きたまま」焼かれ死んだ人が大勢いたという。生き残った人が聞いたという彼らの助けを求める断末魔の叫びは残っていない。 まげよさんが見た絵は、形に残っていない叫びを私たちに教えてくれたのであった。 ――本作が誕生したきっかけについてお聞かせください。 広島平和記念資料館に展示されていた体験者が描かれた絵を見たことがきっかけです。原爆のことはある程度知ってるつもりでしたが、何も知らなかったと思い知らされて描きました。 ――広島平和記念資料館でその絵を見る前と見たあとでは、原爆に対するイメージにどんな変化がありましたか? 原子爆弾を自衛のために所有する国があるのは知っています。原爆の脅威をわかっていても持たざるを得ない理由があるのかと思っていましたが、今は絶対に原子爆弾は存在してはいけないと断言できます。 余談ですが、現在執筆中の作品にも原爆の章を設ける予定です。先の大戦の最中、人類史上初めて投下された最悪の兵器が約80年前に日本に何をもたらしたのか…もっと皆さんに知ってほしいと思います。 まげよさんは手書き風の作品が多く、本作以外にもさまざまなエッセイ漫画を描いている。戦争を知らない世代にとって戦争がテーマの作品から学ぶこともあるだろう。興味があればぜひ読んでみて! 取材協力:まげよ(@mageyoozu)