「給料75%減。でも辞めない」20代女性の驚き理由 部下が会社と上司に抱く「切実ニーズ」4タイプ
今、多くの企業が人手不足に悩み、離職を防ぐことは喫緊の課題となっています。 とはいえ、努力しているつもりでも部下が辞めていくと頭を抱える上司は多く、複数の部下に離職され、部下との接し方がわからない、部下と接するのが怖いと悩む方もいます。 そこで、経営心理士として1200件超の経営改善を行った一般社団法人日本経営心理士協会代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、部下が辞めない上司に共通することについてお伝えします。 【書籍】「離職の理由と対策が体系化されている」「事例が豊富で明日から使える」と話題の『離職防止の教科書』
■離職者を出さない上司がやっていたこと 私は経営心理士、公認会計士として、心理と数字の両面から経営のコンサルティングを行っています。 その中で今、いちばん多い相談が人手不足に関するものです。 募集をかけても人が採れない。だから、社員に辞められたら辞めた穴を埋められない。それで現場が回らなくなる。まずは離職を防ぎたい。 そういったご相談が多いのです。 私はこれまで、離職率が低い会社の経営者や離職者が出ていない管理職の方とお会いする機会があると、「離職者を出さないようにするには何が重要だと思いますか」という質問をしてきました。
その答えを聞き、内容を分析していく中で気づいたことがあります。 それは「マーケティングと同じことをやっている」ということです。 マーケティングとはターゲットのペルソナを定め、そのターゲットのニーズを明確にし、そのニーズに応じた商品開発や広告、営業を行うことで売上を伸ばす活動です。 このマーケティングの基礎となるのが、ターゲットとなる顧客の深い理解です。 顧客を深く理解し、その理解に基づいて顧客のニーズに合った戦略を展開していく。だからこそ、その顧客に気に入られ、購入につなげることができます。
これと同じことを部下に対して行っている上司が、離職率を低く保てているのです。 つまり、離職者を出さない上司は、部下というターゲットの理解を深め、その部下が抱くニーズを把握し、そのニーズに沿ったマネジメントを行っているのです。 その部下がどういった価値観を持っているのか、プライベートも含めどういう状況にあるのかについて、日常の雑談や飲みに行ったとき、面談のときなどに把握する。 それが把握できれば、会社に何を求めているのかもわかる。その点について優先的にケアしていれば離職は防げる。