60代独身です。節約のため「週3銭湯」と「毎日自宅でシャワー」ならどちらの方が水道代がお得ですか?
日々生活するうえで、節約の努力をしている人は多いと思います。電気代・ガス代と並んで水道代は、生活費としてほぼ必ず発生する支出なので、節約には一定の効果があります。 入浴にかかる水道代で節約を行う場合、「週3銭湯」と「毎日自宅でシャワー」ではどちらのほうが節約になるのでしょうか。銭湯の料金と水道代を比較しながら解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
銭湯の料金
銭湯の料金は「物価統制令」により、都道府県ごとに統制額が設定されています。銭湯の料金は統制額以上にできないようになっており、多くの銭湯が料金を統制額に設定しているので、銭湯の料金は同じ都道府県内であればほぼ一律です。 参考として、全国の主要7都市が位置する都道府県の銭湯の料金を表1に記載します。
※筆者作成(2024年7月現在)
週3銭湯の料金と毎日自宅でシャワーの場合の水道料金の比較
東京都の銭湯の統制額は、12歳以上の大人で550円です。料金を統制額に設定している東京都の銭湯に週に3回行く場合、1650円の料金がかかります。そのため、週3回の銭湯の費用を1650円として、東京都の水道代と比較します。 東京都水道局が公表している東京23区の水道料金は、家庭の水道の多くで採用されている呼び径13mmで、基本料金が860円です。水道の使用量が5000リットルを超えた時点で、基本料金に加え従量料金として、使った分の水道代が上乗せされます。 呼び径13mmの水道における東京23区の従量料金は表2の通りです。
※東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」を基に筆者作成 1ヶ月の水道の使用量が5000リットル以内に収まった場合は、基本料金の860円を上回ることはないので、週に3回銭湯に行くよりも、毎日自宅でシャワーを浴びたほうが確実にお得です。 しかし、同じく東京都水道局によると、世帯人員1人の1ヶ月あたりの平均使用水量は8100リットルであることが分かっています。毎日シャワーを浴びることで使う水量を、5000リットル以降の水道代の従量料金として計算すれば、基本料金との比較とは変わってきます。 東京都水道局によれば、シャワーを3分間流しっぱなしにした場合の水の使用量目安は約36リットルとのことです。1日でシャワーを使う時間を10分として計算すれば、1日で使うシャワーの水量は約120リットル、1週間で約840リットルです。 水の使用料が5000リットルを超えてからの水道の従量料金は、6000~1万リットルまでで、1リットルあたり0.022円です。1週間でシャワーに840リットル使った場合の水道代は約18.5円です。 週3回の銭湯代は1650円、毎日10分のシャワーでは約18.5円という結果になったので、水道代だけを考えた場合、毎日自宅で10分のシャワーのほうがかなり節約になります。