日本のクルマ界には早すぎたのか バカ売れした人気の3代目アコード、"売れない車種"の理由を探った!
3代目で大幅にイメージチェンジ
アコードはホンダの主力シビックのひとクラス上のモデルとして1976年に初代モデルが登場。コンセプトは『新しい価値と主張のあるクルマ』というものだったが、デザインなどはシビックを踏襲していた。使い勝手のよさ、爽快な走り、環境性能の高さなどにより人気モデルとなったが、2代目は初代のキープコンセプトが仇となり、存在感が薄くなっていた。 そんな状況下で3代目がデビューしたのだが、デザインを劇的に変更してさっそうと登場!!最大のポイントはリトラクタブルヘッドライトの採用で、当時若者から絶大な支持を受けていた2代目プレリュードに通じる低いノーズが特徴的だった。 ホンダデザインは1981年に登場した初代シティで大きく変わったと言われているが、それ以降のモデルに共通するのはどことなく知的な感じがして、小洒落ているということで、それは3代目アコードのエクステリアデザインからも感じられた。
リトラクタブルを採用したセダンは少数派
スーパーカーブームで大人気となったリトラクタブルヘッドライトだが、日本車で初採用したのは1967年デビューのトヨタ2000GT。その後1978年に登場したマツダサバンナRX-7に採用され、その後日本車でも採用モデルが増えていった。 ホンダ車では1982年登場の2代目プレリュードで初採用し、元祖デートカーと大人気になった大きな要因でもある。ホンダはバラード、バラードスポーツCR-Xにヘッドライト上部ののみが稼働するセミリトラクタブルを採用していたが、フルリトラクタブルとしては3代目アコードが2例目となる。 ちなみに非スポーツのセダン系モデルのフルリトラクタブルヘッドライトの採用車は少数派で、日本車初はマツダコスモ(1981年)、3代目アコード、その直後にデビューした初代インテグラくらいのものだ。 アコードはリトラクタブルヘッドライトを採用したことにより、大人気だったプレリュードの影響もあり、プレリュードセダンという見方もあったと思う。このことも3代目アコードがヒットした要因のひとつだろう。