再稼働目指す柏崎刈羽原発6号機、核燃料を来年6月に原子炉へ
東京電力は28日、柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)6号機について、原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷」を来年6月にも開始する方針を発表した。同日午後、原子力規制委員会に申請する。先行して燃料装荷を終えた7号機とともに再稼働を目指すが、地元同意が得られておらず、再稼働の時期は「未定」としている。 【図解】原子力は発電電力量の8・5%…東日本大震災後では最高
稲垣武之所長が同日の定例記者会見で、安全対策工事の完了時期の見通しが立ったため、申請を決めたと明らかにした。稲垣所長は「東日本全体の電力供給の安定化に貢献したい。地元の皆様には丁寧に説明していきたい」と述べた。
再稼働については、立地自治体の柏崎市と刈羽村の首長はおおむね容認しているが、新潟県の花角英世知事は態度を示していない。県は専門家で構成する技術委員会で安全性について議論しており、国とは事故に備えた避難道路の整備に向けた協議を進めている。花角知事はこれらの結果を踏まえた上で、再稼働の是非を判断する見通しだ。
規制委は2021年、同原発でテロ対策の不備が相次いだことを受けて事実上の運転禁止命令を出したが、昨年12月に解除している。