史上最多56人の候補者全員を直撃取材! 東京都知事選「人生激場」
木宮(きみや)みつきが出馬表明記者会見の場で主張した政策は「人類史上始まって以来の徳政令・ゲサラ法の実現」だ。木宮は記者たちの困惑顔を気にせず話を続けた。 「すべての国民の借金、住宅ローン・カードローン・教育ローンなどを帳消しにする。素晴らしいでしょ?」 では、その財源は? 「ディープステートによって奪われた金塊。その利子が充当されます。日本にもあると聞いています。ほぼ取り戻して、みずほ銀行にあります」 それは初耳です! 「メディアはゲサラ法を知らせない。隠している。わかっている方が未来党党員です」 木宮に今回の獲得目標を聞くとこう答えた。 「ん~、100票ぐらい?」 3選を目指す現職の小池百合子(こいけ・ゆりこ)は都議会最終日の6月12日に出馬を表明。本会議で小池の出馬表明を聞いた自民、都ファ、公明の都議から拍手が起きる一方、「待ってました! カイロ大学首席卒業!」との声も飛んだ。 小池は平日は知事としての公務を優先し、選挙戦初日は街頭演説なし。最初の街頭演説は6月22日(土)の八丈島で1回。23日(日)は奥多摩町、青梅市の2ヵ所だけ。警察による厳重な警備が必要なため回数は限られる。演説後の有権者との接触も少ない。 演説の場では聴衆やユーチューバーからやじが飛ぶが小池はまったく動じない。八丈島でジャーナリストの横田一(はじめ)が「やじが嫌で八丈島を選んだのではないですか?『萩生田ゆりこ』と呼ばれたくなかったのではないですか」と問いかけると、小池は「つばさの党の人?」と言い残して立ち去った。 うつみさとるはSNSのフォロワー総数80万人以上の現役医師。うつみは「外国人や外国企業優遇」に対して強い危機感を持っていた。 「今は日本人のためではなく、外国企業、日本人ではない人のための政治が行なわれている。特にこの数年、日本の崩壊がひどい。種苗法改正や水道民営化など、日本の法律や政治が外国のために変えられた。多数派の日本人が差別されている。このままでは2025年に日本はなくなる」 政治活動歴は17年。今回、自身が初めて立候補した理由は「自分が黒幕のままではダメだと思ったから」と言う。 「私の話を聞く人、見る人が増えることで、危機感を持つ日本人が増えれば目的の半分は達成している」 前安芸高田(あきたかた)市長の石丸伸二(いしまる・しんじ)は、議会で居眠りする市議をSNSで批判したり、会見で地元記者と激しく対立する様子がユーチューブの切り抜き動画で拡散されて全国区の知名度を獲得した。若い世代によく知られており、ボランティア募集には2000人が集まった。東京での選挙はどうですか? 「こんなに人が集まる選挙があるんですね! 『珍しい生き物が来た』って感じなんでしょうね(笑)」 小野寺(おのでら)こうきは建設業や不動産業など、ビジネスの世界で生きてきた。30年以上、ミャンマーへの支援や、地元・泉岳寺で赤穂四十七士を弔うための義士行列を続けてきた。今回は大石内蔵助のいでたちで忠臣蔵義士新党を立ち上げている。 「大災害は、私の直感で来年来る。災害時に日本人が海外に移住できるようにしておかなければ」と危機感を募らせる。その第一歩として提案するのが「都内の学校へのシェルター設置」だ。80歳を目前にした小野寺は話の途中で「誰かを助けて最後は......」と目をうるませた。