史上最多56人の候補者全員を直撃取材! 東京都知事選「人生激場」
桑原(くわはら)まりこには告示日に会った。当初は特定の企業名、個人名、宗教団体名を掲げて「被害者の会」および「撲滅党」を名乗っていたが、当該企業から抗議を受けた後、無所属に変わった。なぜ固有名詞を団体名に入れたのか。 「そのほうがインパクトがあると思って」 しかし、訴える政策を聞くと、意外にも「公衆トイレと喫煙所を増やす」だった。 ゴトウテルキにも告示日に会えた。訴えたい政策は? 「ラブ&ピースです」 前草加市議の河合(かわい)ゆうすけは、出馬表明記者会見に黄色の帽子とスーツ、顔は緑色の化粧で登場した。日によって白塗りのジョーカーにもなる。 「私は学歴詐称はしておりません~」と言って京都大学卒業の学位記を広げた。 「政策は『一夫多妻制』の導入。以上。あんたら政策に興味ないでしょ?」 実際には300種類以上の異なる政策を掲げたポスターを作っている。しかし、告示日に張った「表現の自由」を訴えるポスターの中に「ほぼ全裸の女性」が大きく写ったものがあり、警視庁から都迷惑防止条例違反の疑いで警告を受けた。河合は即日ポスターを剥がしに回った。 福本繁幸(ふくもと・しげゆき)は事務所のある栃木県から車で東京まで通って選挙を戦う。地元で生放送のラジオが週に5本あるためだ。「織姫&彦星」という男女デュオで地域活性化の歌手活動もしているという。 出馬会見では「攻撃的ではなく......」という言葉を多用。控えめに「縁の下の力持ちになりたい」と話すので質問してみた。縁の下の力持ちになりたい人が、なぜ都知事? 福本は激しく反論した。 「東京都知事が縁の下の力持ちじゃダメなんですか!?」 黒川(くろかわ)あつひこは現在、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで逮捕・勾留されている。接見禁止のため会えないが、弁護士を通じて作成した立候補声明をつばさの党代表代理の外山まきが代読した。声明には次のような文言が。 「あなたたちも腐りきった政治家たちに凸すべきです」 黒川本人は不在だが、メンバーが政党本部前や大使館前で抗議街宣を行なっている。 医師で核融合党代表の桑島康文(くわじま・やすふみ)にも話を聞いた。 「選挙の目玉は『東京都庁に核融合課を創設』です」 意気込みを教えてください。 「核融合の現実味を都民の皆さんに感じてほしいですね」