一体何がスゴイか知ってる? スマートキーの普及が進む中いまだに残る「イモビライザーキー」
イモビライザーキーっていったい何?
多くのライダーが抱える心配ごとのひとつに、バイクの盗難が挙げられます。テレビやネットなどのメディアでは、バイクが盗まれる瞬間をとらえた防犯カメラの映像がたびたび報道されており、バイクの所有者にとって決して他人事とはいえない状況です。 【画像】様々あるバイクの盗難対策を画像で見る(10枚) 自分の愛車を守るためにハンドルロック以外に、U字ロックやワイヤーロック、アラームなどで防犯対策をしている人も多いのではないでしょうか。 しかし、これらの防犯アイテムは盗難の抑止効果は期待できますが、プロの窃盗団の手にかかればバイクを盗み出すのはそう難しいことではありません。 そんな中、近年はクルマでは当たり前となっているスマートキーに対応したモデルがバイクにも増えてきています。 さらに「イモビライザーキー」と呼ばれるシステムを用いたバイクであれば、防犯効果をより強固にすることが可能です。 では、バイクのイモビライザーキーには、どのような特徴があるのでしょうか。
イモビライザーキーは通常のメカニカルキーと同じように鍵穴にキーを挿し込んで使用しますが、それに加え電子制御でエンジンの始動をコントロールする防犯システムです。 ホンダでは「H.I.S.S.(Honda Ignition security system)」という名称で、大排気量モデルを中心に採用されています。 イモビライザーキーの柄の部分には、トランスポンダと呼ばれるコード化されたICチップが内蔵されており、キーを挿し込んだ際に、このICコードとバイク本体のECUからの信号が合致した場合のみエンジンが始動できる仕組みです。 これまでのメカニカルキーであれば、鍵穴さえ合っていればどんなキーでもエンジンをかけることができました。 しかしイモビライザーキーの場合は、合鍵を用意し鍵穴に挿し込んでキーを回せたとしても、ICコードが合致しないかぎりエンジンがかかることはありません。 エンジンを始動できないということは、窃盗団にしてみればバイクを運搬する手段を考えなければならず、盗む手間がかかるということ。 また、トラックなどに積んで盗めたとしても、正しいICチップが内蔵されたキーがないかぎりエンジンは始動できないため、窃盗団はイモビライザーキーを搭載したバイクをターゲットから外すようになり、その結果、高い防犯効果が期待できるというわけです。