【新日本】IWGP世界ヘビー級王者ザックが海野翔太に〝最大の挫折〟を与える覚悟「変化の兆しになる」
新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.(37)が、来年1月4日東京ドーム大会の挑戦者・海野翔太(27)に最大の挫折を味わわせることを予告した。新時代のエースの実力を認めつつも、海野の〝方向性〟に疑問符。「東京スポーツ新聞社制定2024プロレス大賞supported byにしたんクリニック」でMVPを受賞した最強外国人の使命とは――。 真夏の祭典「G1クライマックス」制覇から一気に頂点に立ったザックは、年間最大興行のメインで海野を迎え撃つ。「ワールドタッグリーグ」公式戦では直接フォール負けも喫しており「彼を挑戦者に選んだのは、俺を倒せる唯一の可能性がある男だからなんだ。あの勝利も彼がそれだけ真剣になってやっているからこそだね。俺は翔太の強さは十分に知っている」と慢心はない。 王者からの高評価とは裏腹に、海野は挑戦表明時に大きなブーイングを浴びたこともあり、周囲から完全な支持を得ているわけではない。ザックは「彼が迷ってしまわないかと心配している。彼はいつも試合前に客席から入って来て、必ず子供とハイタッチしたりするけど、そういう入場をしてきて負けたらイメージが悪いよね。彼のプレゼンテーションはそれで正しいのかなというのは感じている」と試合以外の部分に疑問符。「それも彼のルーティンだと思うし、ショーマン的な側面を大事にしているんだろうけど、東京ドームのメインイベントではレベルを隠すことができない。俺が最大の敗北を味わわせてあげることが、何よりも彼にとって変化の兆しになると思う。それは俺の大きな目標だね」と、新時代のエースの〝覚醒〟のためには挫折が必要不可欠と力説した。 世代交代が叫ばれて久しい新日本マットだが、新世代戦士はまだ誰もIWGP世界王座に手が届いていない。ザックは「いつかは若手が追い越していくと思う。彼らの時代が来たら俺の手助けが必要になることもあるだろう。でもそのタイミングは今ではない。だって俺はここまで来るのに20年もかかったんだよ。別に同じ道をたどってほしいわけではないが、今は俺がこの新日本プロレスを引っ張っていくんだ」と団体の未来のために高い壁として君臨するつもりだ。 今年度のプロレス大賞ではボブ・サップ以来史上2人目となる外国人選手としてのMVP受賞を果たした。特別な存在となったことで、ザックにも責任感と使命感が生まれている。「MVPを取ったからこそ次のドームが大事なんだ。今の俺はメディアもファンも含め、みんなから信頼を得ている。自分が東京ドームのメインイベンターにふさわしい実力、強さを持っていることをみんなに見せないといけない」。すでに絶対王者の風格を漂わせる最強外国人が、東京ドームのメインを支配する。
岡本佑介