藤田寛之が今季初めて優勝を狙える位置で最終日へ「最後まで第一集団についていきたい」
<コマツオープン 2日目◇6日◇小松カントリークラブ(石川県)◇6958ヤード・パー72> 今年の「全米シニアオープン」では、最後の最後まで優勝争いを繰り広げ、惜しくもプレーオフで敗れて2位に入った藤田寛之。意外なことに国内シニアツアーでは、5試合を終えてトップ10で最終日を迎えたことはない。それが今週の「コマツオープン」ではトップと2打差のトータル8アンダー・5位タイと、優勝を狙える位置で最終ラウンドに進む。 独特フィニッシュは変わらない! 藤田寛之の最新ドライバースイング【連続写真】 シーズン序盤はショットの不調に悩まされ、初戦の「ノジマチャンピオンカップ箱根」と第2戦目の「すまいーだカップ」の最終日はインスタートだった。シニアツアーの2日間大会と3日間大会は予選カットがなく、2日目以降は成績のいいおよそ半分の選手が1番ホールからアウトスタート、それ以外の順位が低い選手は10番ホールからインスタートとなる。 「アウトスタートもままならない感じで、インスタートも多かった。なかなか結果が良くない中で頑張らないとね、と思いながらやっています」。2日目は16番まで同組で回る片山晋呉とトータル9アンダーで並んでいたが、17番では3パットでボギー、18番パー5ではバーディパットがわずかに外れて2打差に後退。最終日は最終組の1つ前からスタートする。 2日目のベストスコアは片山と上田諭尉の「64」で、最終日も伸ばし合いが予想される。「優勝争いができるように前半もスコアを伸ばしていかないとダメでしょうから、最後まで第一集団についていきたい」。藤田の上にはトータル10アンダーで片山、平塚哲二、歴代覇者のプラヤド・マークセン(タイ)が並び、1打差の4位で兼本貴司が続く。その4人が最終組で回る第一集団だ。 藤田の現在の賞金ランキングは30位(205万3500円)。優勝賞金1500万円を加算しても、1位の宮本勝昌(1973万3000円)、2位の片山(1930万3333円)、3位の兼本(1912万9428円)には届かない。10月中旬には渡米して米シニアツアーのプレーオフシリーズに出場するため、国内の2試合を欠場する予定。今週とディフェンディングチャンピオンとして臨む次週の「日本シニアオープン」、そして10月の「日本プロシニア」で稼いでおきたいところだ。 「あとゴルフが充実すれば最高ですけどね。まずはショットを良くしたり、そればっかりですよ」。シーズン序盤に比べればショットの調子は落ち着いたが、まだ本人の納得のいくレベルには達していない。それでも上位にいられるのは、得意のショートゲームが安定しているからだろう。国内でしっかり結果を出して米国戦につなげたい。