中国WTO加盟20年、もはや「恒大ショック」「デカップリング」でも巨大市場に靡く米国マネー|9・11から20年:絶対の「自由と民主」が去った世界で
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2001年は世界経済の舞台転換を促す年となった。9月の同時多発テロを機に米国はアフガニスタンにイラクにと戦線を延ばし、その経済を疲弊させた。だが01年はもうひとつ大きな転機となった。中国が世界市場に乗り出す跳躍台となった、世 界貿易機関(WTO)への加盟 である。米国の産業界は、中国を安価な製品の供給拠点として、そして巨大な市場として期待した。 ここ20年の実績は一目瞭然。国際通貨基金(IMF)によれば、01年に1.33兆ドルだった中国の名目国内総生産(GDP)は、21年には16.64兆ドルになる見通しだ。名目GDPでみた経済規模は20年で実に12倍あまりに急拡大を遂げた。片や米国は01年に10.58兆ドルだった名目GDPが、21年には22.67兆ドルに。20年間で2倍あまりとなった。 成熟期を迎えるはずの超大国・米国が、経済規模を2倍あまりに拡大させたのは立派とはいえる。だが20年前には経済のライバルとしては眼中になかったはずの中国は、今や米国の7割を超える経済規模となっている。このままでいけば、経済規模で中国に間もなく追い付かれ、そして追い越されかねない。そんな危機感が トランプ政権を中国叩きに駆り立てた がが、バイデン政権の足元は振れている。
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滝田洋一