【高校野球】北海エースが負傷不在も1年生・小野悠真&橋本宗史郎の力投でコールド発進
◇高校野球春季大会全道地区予選 ▽札幌Dブロック2回戦 北海10-3札幌南=8回コールド=(10日・札幌麻生) 6地区で19試合が行われた。札幌地区では、センバツ出場の北海が札幌南に10―3の8回コールドで快勝発進。主戦の松田収司投手(2年)を欠く中、平川敦監督(53)が初めて1年生で春初戦の先発を託した小野悠真投手、2番手の橋本宗史郎投手の1年生2人が試合をつくり、勝利に導いた。札幌日大は15安打17得点で札幌新陽に大勝。道文教大付は4点差を逆転し、3回戦進出。 *** 北海の1年生コンビが、高校デビュー戦で力投した。1回戦11得点の札幌南打線に対して先発の小野悠が3回を2失点に抑えれば、2番手の橋本も3回1失点(自責点0)。両投手の投球に平川監督は「しっかり投げてくれた」と、うなずいた。 真っ新なマウンドに上がったのは背番号「20」の右腕・小野悠。この日の朝に指揮官から先発を告げられ「予感はしていました」。1回1死一、三塁のピンチを併殺で切り抜けると、2回も無失点。3回無死二、三塁から2つの内野ゴロの間に失点したが、持ち味の制球力を武器にテンポ良く投げ込み、無四球で最低限の役割を果たした。 4回から登板したのは大阪桐蔭や東海大相模からの誘いを断って入学した左腕・橋本。キレ味の良い直球を投げ込み、2イニングで3奪三振。6回は味方の失策で失点したものの追加点は許さず、えりも町出身の背番号「21」は「自分の思い通りの投球ができた」と汗を拭った。 センバツで松田が右肘を負傷。地区予選は25人の登録メンバーからも外れており、春季大会中の復帰は現時点で未定だ。「1年生もやる気があって一生懸命やっているので、結果を残せばチャンスはある。(松田以外は)横一線」と指揮官。エース不在の危機を1年生が救ってみせる。(島山 知房) 〇…道文教大付は札幌静修に5-4。小技を絡めて4点差を逆転した。0―4の5回に単打4本とエンドランなどで一挙4得点。6回には2死三塁から2番・岡大翔二塁手(3年)がセーフティーバントを決め、決勝点をもぎとった。付属大学の室内練習場が昨年完成し、オフは例年よりも多く実戦練習を積むことができた。岡は「室内での練習の成果を出せた。次は公立校だけど、油断することなく自分たちの野球をしたい」と大麻戦に向けて気を引き締めていた。 〇…札幌日大17-1札幌新陽に17ー1(5回コールド)。 鋭い打球を連発し強力打線の実力を見せつけた。森本琢朗監督(43)が「ここ数年で一番」と言う打線。1回に5番・菊地飛亜多(ひあた)一塁手(3年)の3ランなどで4点を先制すると、その後も得点を積み重ねて4回には打者13人で一挙9得点を奪った。次戦の相手は昨秋敗れている北海。菊地は「どの相手でも関係ない。自分のたちのやるべきことをしっかりやって、こてんぱんにするだけ」と、闘志を燃やしていた。
報知新聞社