プロレス少年だった勝村周一朗がディック東郷と運命の再会で一騎打ち!「どんなドラマを生むのか、その瞬間を一緒に感じてもらいたい」
勝村「今年一年頑張ってきたご褒美が最後に待っていたという印象です」
ガンバレ☆プロレスは、12月27日(金)に東京・新宿FACEで年内最後のビッグイベント『いつかギラギラする日2024』を開催する。この大会で注目されるのは、勝村周一朗とディック東郷のスペシャルシングルマッチだ。インタビューで勝村はディック東郷への特別な思いを語りつつ、今大会を「夢の第一歩」と位置付けた。独立1年目の集大成となるこの大会は、所属選手とゲスト選手が織りなす総決算の舞台。勝村の言葉通り、ファンにとっても来年への希望をつなぐ大会となるだろう。 勝村周一朗インタビュー写真ギャラリー 『いつかギラギラする日2024』 日程: 2024年12月27日(金) 開場 17:45 / 開始 18:30 会場: 東京・新宿FACE ▼スペシャルシングルマッチ: 勝村周一朗 vs ディック東郷 ① 試合への意気込み ―― 12月27日にディック東郷選手との一戦が迫っていますが、試合への意気込みをお聞かせください。 めちゃくちゃ緊張しています。でも、これは自分にとってクリスマスプレゼントみたいなものですね。今年一年頑張ってきたご褒美が最後に待っていたという印象です。東郷さんは日本だけでなく世界中で活躍し、メジャーもインディーも問わずその実力を認められている選手です。そんな選手とリングで対峙できることは本当に光栄で、今は緊張よりもワクワク感が勝っています。 ② 対戦相手についての印象 ―― ディック東郷選手は多彩な技術を持つプロレスリングマスターとして知られていますが、どのような印象をお持ちですか? 最近のファンの方は新日本プロレスでのヒールとしての印象が強いかもしれません。でも僕にとって東郷さんはグラウンドテクニックが素晴らしい選手で、試合の組み立てが非常に上手い選手というイメージです。向こうがどんな策で来るのか楽しみで、僕の打撃と関節技がどこまで通用するのか、自分の格闘技の技術と東郷さんのプロレスの技術がどう絡み合うのかを試したいですね。 ③ディック東郷への特別な思い ―― 東郷選手との試合が決まった経緯について教えてください。 実は東郷さんの名前を初めて出したのは、昨年くらいに石井(慧介)選手や大家(健)選手とお酒を飲んでいたときでした。その時になんでって聞かれたんですが、30年前、プロレス少年だった時にユニバーサル・プロレスリングが好きで、毎月の後楽園ホール大会を見にいってたんです。そして、高校1年生の時にあまり学校生活に馴染めず、『よし、プロレスラーになろう』と思いました。当時は藤原組ができた時で、同い年の國奥麒樹真(くにおくきうま)さんが中卒で藤原組に入ったというのを週プロ(週刊プロレス)で知り『うわっ、やられた』と、自分は高校卒業してプロレスラーになるもんだと思っていたので。 それで、高校を辞めてプロレスラーになろうと思ったけど、どうやってプロレスラーになるのかわからない。そこで週プロでユニバーサルの事務所を調べて、ここに直訴すればいいんだって行ったんですが、扉の前でビビってしまって入れなくてウロウロしていたんです。その時に練習生みたいなゴツい人が事務所から出てきたのを見て、これはダメだ、こんなんでビビっているようじゃダメだし、その人の胸板の厚さを見たら、『俺なんかじゃ無理』だと思って、ちゃんとレスリングをやって技術を付けようと思ったんです。その翌月に後楽園ホール大会を見に行ったら、あのとき事務所から出てきた人物が巌鉄魁(がんてつさきがけ)としてデビューしてたんです。それが後のディック東郷さんです。という恥ずかしい話を1回だけ酔った時にしたことがあったんです。それをこの間、次期挑戦者決定戦で今成戦に敗れ、落ち込んでいた時にに石井から『なに落ち込んでるんですか。辞めるなんて言わせませんよ。東郷さんとまだやってないですよね。東郷さんとやりましょう』と言われたのが経緯ですね。 ーーそのときに事務所の扉を叩けなかった勝村少年が、その時に出会ったディック東郷選手との対決になるわけですね。この試合は特別な物語がありますね。 そうですね。それがきっかけでレスリングを頑張りました。そのとき入っていた木口道場の流れで先輩たちについていき総合格闘技の道に進みチャンピオンまでなりました。そして総合から離れ、40歳手前でプロレスラーになって回りまわってここにたどり着いたというか。 向こうは全くなんとも思っていないと思いますが自分の中ではすごい運命だと思っています。仮に間違って10代でプロレス界に入っていたら、そこで対戦していた可能性もありますけど、もしかしたらデビューできずに辞めていたかもしれない。こうやって良い状態でリングで向き合えるのだから、今思えばその時にプロレスラーにならなくて良かったなと思います。 ーー今回の試合は、この歴史を知ってもらった上で見てもらいたいですね。試合後のリング上のドラマがどうなるのかも注目したいと思います。 ④人生を経て実現した夢の対戦 ―― プロレスラーになる道を経て、この対戦にたどり着いたことについてどのように感じていますか? レスリングや総合格闘技を通じて実力を磨いたからこそ、今こうしてプロレスのリングに立てています。人生の経験を経て、あの頃の夢を叶えられるというのは本当にドラマチックですし、運命的なものを感じますね。 ―― 東郷戦に向けてにファンへメッセージをお願いします。 ぜひ今回の試合を見届けてください。プロレスリングマスターであるディック東郷選手に対して、総合格闘技出身の僕がどのように立ち向かい、どんなドラマを生むのか。その瞬間を一緒に感じてもらえればと思います。 ⑤2024年を振り返って ――今年は勝村選手にとってどんな年でしたか。 2024年は激動の一年でした(苦笑)。ガンプロがまさかのサイバーファイトから独立で、自分は新会社の役員となって、毎日が大変な時間の連続でした。本業のジム経営の他にガンプロの仕事が入ったので自分のトレーニングする時間が今年前半はまったく取れませんでした。そんな状態なので、前年の12月後楽園ホール大会で木髙イサミ選手からシングルのベルトを獲って、タッグベルトも持っていて、ほかにも覆面マニアのベルトと3本持っていましたが、激動過ぎてそのすべてを今年失いました…。 ――独立は大変な作業が並ぶと聞いていますが、勝村選手にとっても非常に大きな課題だったのではないでしょうか。 イサミ戦の翌日、大家さんから独立の話を聞かされ、そこからは独立、新会社の設立、興行などの運営で、自分の時間はほとんどありませんでした。選手間の連絡や調整、文書作成や会議、その他にもたくさんの時間をガンプロの作業にあててました。それでも、三島さんや大家さん、選手のみんなのおかげでようやくガンプロが新体制として運営できていけるようになりました。 ――大きな変化にも関わらず、選手としても継続的に活動をされました。大変な事業を背負う事となったのは事実ですが、ファンからの支持も大きかったようですね。 ガンプロのファンのみなさんは本当に温かい、その感謝は言葉にできません。クラウドファンディングでもたくさんの支援をいただいたし、会場でも熱い声援を送ってくれる。ガンプロはファミリー感があると言われていますが、それはお客さんを含めての物だと僕は思っています。 ⑥2025年の目標について ――来年2025年に向けての目標はいかがですか? 2025年は自由にやらせてもらおうと思っています。新体制の設立までは大変でしたし、今年は裏方としてもたくさん頑張りましたからね。今年はベルトを失ったり、次期挑戦者決定戦にも敗れてしまったので、しばらくベルトのチャンスが回ってこないかなと。その分、好きなことをやれる年にしたいと思っています。 ――具体的にはどのような活動を予定されていますか? 裏方として変わらず活動していきますが、選手としては今回の東郷戦のように自分のやりたい試合を希望したり、ガンプロでは絡んでない親交のある選手を呼んで組むとか、そういったことを試していきたいですね。メインイベントは石井や渡瀬に任せて、自分はそういった夢を叶えるような試合に集中したいと考えています。 ――夢の実現に向けた第一歩とも言えるんですね。 年末の試合が一つの夢のスタート地点だと思っています。このスペシャルマッチを皮切りに、2025年はそれを延長しながら、ファンの人から見ても夢のあるマッチメイクを実現していきたいです。もちろん自分だけでなくガンプロの選手みんなにも、夢を見られる試合を組んでいきたいですよね。 ⑦今大会に向けてファンへのメッセージ ――今大会に向けて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。 今大会は、今年のガンプロの“いいとこ取り”のような大会です。所属選手はもちろん、今年頑張ってくれたゲスト選手も多数参戦します。今年4月に独立してからの活動の集大成を詰め込んだ内容です。来年に繋がる大会であり、今年の総決算でもあります。絶対に満足していただける大会になると思うので、ぜひ会場に足を運んでください。 ―― 2024年の締めくくりとしての意気込みが伝わってきます。 今年独立して1年目の集大成を、この大会で見せたいと思っています。夢の総決算として、ファンの皆さんと一緒に新たな一歩を踏み出せればと思います。ぜひ期待してください。 インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督) 『いつかギラギラする日2024』 日程:2024年12月27日(金)開場 17:45 開始18:30 会場:東京・新宿FACE 【対戦カード】 ①前口太尊&川上翔大 対 神崎ユウキ&Daisuke® ②趙雲子龍&春日萌花&HARUKAZE 対 PSYCHO&YuuRI&バニー及川 ③(中村宗達デビュー2周年記念試合) 大家健&中村宗達 対 藤田ミノル&木高イサミ ④KITSUNEワールド選手権試合 <王者>まなせゆうな 対 MICHIKO<挑戦者> ⑤入江茂弘&高岩竜一&和田拓也 対 ハートリー・ジャクソン&岩崎孝樹&レッカ ⑥スペシャルシングルマッチ 勝村周一朗 対 ディック東郷 ⑦スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合 <王者>石井慧介 対 今成夢人<挑戦者>
プロレスTODAY
【関連記事】
- 【ガンプロ】プロレス少年だった勝村周一朗がディック東郷と運命の再会で一騎打ち!「どんなドラマを生むのか、その瞬間を一緒に感じてもらいたい」
- 【ガンプロ】第二子誕生の岩崎孝樹が10周年記念試合を自らの勝利で飾る!「来年の目標はあのシングルのベルトをここで獲りたい」
- 【ガンプロ】“期待のホープ”中村宗達、FREEDOMSジュニア王者・進祐哉に惜敗も前向く!「最終的にはあのベルト獲ってやる」
- 【ガンプロ】入江茂弘&渡瀬瑞基が大家健&石川修司を退け、SOG世界タッグ王座V3!「スピリットがあれば、どこにでも行く」
- 【ガンプロ】今成夢人が緊急実施の次期挑戦者決定戦で勝村周一朗を制し、12・27新宿でSOG世界無差別級王座に挑戦!「積み重ねてきたことを証明するためには、あんたから獲らなきゃ意味がねぇ!」