【福岡ボート・GⅢマスターズリーグ】藤丸光一 培った経験と地の利で勝負
<26日・福岡ボート・初日> 好スタートを切った。藤丸光一(57)=福岡=は初戦となった2Rで3コースから的確に差し抜けて2着を確保。当地では4年5カ月も遠ざかる優出へ、〝博多ん大将〟がいい形で初日を滑り出した。 機力も上昇ムード。前検では一番時計を叩き出しながらも、「大したことないね」と首をひねっていたがペラ調整を施すと気配は一変。「まだ回り足がイマイチ」と課題を残しているとはいえ、「スリット辺りがいいし、行き足や伸びはいいと思うよ」と直線系統には手応えあり。選手間でも名前が挙がるほどで、トップ級のパワーになるのも時間の問題だ。 現在勝率(5月~)は5.20で当地入り。2期連続でA級から遠ざかっているだけに、何としてもA級に復帰したいところ。今期の最後が通算12Vを誇るホームとあって、ボルテージは燃え上がっている。「地元やしね。頑張ってみようという気持ちにはなっている」 ただ、本心はA2復帰でも4年5カ月ぶりの当地での優出でもない。心に秘めるのは、「引退するまでに福岡でもう一回だけでいいからやりたい」と公言する13年5カ月ぶりのホームでの優勝だ。7点レーサーの常連だった頃のスピードはなくとも、当地で培った経験と地の利を武器に〝博多ん大将〟が勝負に出る。(森 大輔)