節約のため、会社に持っていく弁当は「海苔弁」のみです。栄養面のリスクを負うほどの節約効果はあるのでしょうか?
節約のため、昼食に「海苔弁」だけを持参するのは果たして本当に効果的なのでしょうか。確かに財布にやさしい選択肢ですが、栄養バランスが偏りすぎると、健康面でのリスクが考えられます。そこで今回は、節約のため会社に「海苔弁」のみを持参することの効果と栄養面のバランスを見ていきます。 ▼職場のランチ代節約したい!「おにぎり」だけは栄養的にNG? 節約効果も検証
1日で摂取したい栄養素
人間の体は骨や筋肉、脂肪、皮膚などで構成されており、これらをつくり維持するためには「栄養素」が不可欠です。栄養素の中でも、体を動かすエネルギー源となる「炭水化物(糖質)」「脂質」「たんぱく質」の3つは、三大栄養素またはエネルギー産生栄養素と呼ばれます。 特にたんぱく質は、体内で合成できるアミノ酸と、食事を通じて摂取する必要がある9種類の必須アミノ酸に分かれます。 この三大栄養素に加えて、ビタミンとミネラルという微量栄養素を加えたものが五大栄養素です。五大栄養素は、体の調子を整えエネルギー源として体を支えるなど、健康を維持するために欠かせない重要な役割を果たしています。
海苔弁当の栄養価
ここでは、ご飯の上に鰹節を振りかけて醤油で味付けし、海苔を敷いた海苔弁の栄養価を見ていきます。 ●カロリー:約340kcal(弁当箱1つ分、222.5g) ●たんぱく質:約9.28g ●脂質:約0.76g ●炭水化物:約76.3g(そのうち糖質が72.76g) ■海苔弁当に足りない栄養素は 厚生労働省によると18歳以上の1日のたんぱく質推奨量は、男性65g(65歳以上は60g)、女性50gです。脂質は総摂取エネルギーの20~30%、炭水化物は1日の総摂取エネルギーの50~65%が推奨されています。 海苔弁当の栄養価を見ると昼食としては比較的低カロリーなため、ダイエット中やカロリーを抑えたい場合に適していると考えられます。ただし、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルが不足しがちな傾向があるようです。
昼食代の平均予算額
ホットペッパーグルメ外食総研による有職者を対象としたランチ実態調査によると、ランチの平均予算は452円でした。最も安いカテゴリーだったのが、「自炊、または家族等が作った食事・弁当」で平均予算は392円でした。 一方で、平均予算が最も高額だったのは「出前、デリバリーしたもの」で1368円、続いて「外食店内での食事」が1243円でした。 ランチにかける予算は食事の形式によって大きく異なります。ランチの予算を抑えるためには、自炊や弁当の持参が有効だと考えられます。