ＦＣ東京・遠藤

◇１８日　Ｊ１リーグ第３４節　神戸０―２ＦＣ東京（ノエスタ） 　６位のＦＣ東京は２位の神戸に２―０で快勝し、勝ち点を５１と伸ばした。神戸は連勝が６で止まり、９試合ぶりの黒星で勝ち点６４のまま。 　アクシデントで急きょ先発出場したＦＣ東京ＦＷ遠藤渓太が青赤を勝利に導いた。ウオーミングアップ中に先発予定だった俵積田が負傷。キックオフ直前にベンチスタートの予定だった背番号２２が先発に入り、東廉がベンチ入りした。 　「急きょだったけど、監督からは重圧に感じることなく持っているメンタリティーを示せと言われた。正直、監督とぶつかった時期もあったけど、そう言われて黙って普通に負けて終わるわけにはいかなかった」 　前半２４分、ため込んだエネルギーを吐き出す意地の一撃が生まれた。左サイドから東慶が上げたクロスを荒木が胸で落とすと、遠藤が素早く反応。左アウトにかけたシュートは鮮やかにネットを揺らした。 　「悔しい時間やチームメートに迷惑をかけた時間もあった。いろいろあった数週間でしたけど、そういうのも含めてゴールにつながった」 　途中出場が５試合続いていたが、調子は悪くなかった。それだけに、鬱憤（うっぷん）もたまっていた。練習中、悔しさを言葉や態度に出してしまうこともあった。だからこそ、期する思いを全てぶつけた。 　今季、悔しい思いをしてきた選手たちが力を合わせ、昨季王者を倒した。遠藤は「自分だけじゃなくチームメートもすごかった。きれいなサッカーはできなかったけど、集中力を持って良いサッカーができた」と仲間への賛辞を惜しまなかった。