【解説】女性は男性の3/4…賃金格差どうなくす?銀行では“一般職=窓口業務の女性”の慣習が見直され――平等目指しプロジェクトチーム発足
■“一般職=窓口業務で女性”“総合職=全国転勤ありで男性”――業界の慣習は今…?
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庭野デスク 「さらに細かく見ると、業界ごとに背景が異なることもわかってきました」
城間記者 「三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3社が公表している情報を見ると、同一役職では同一賃金なんですが、管理職の女性比率が20%前後とかなり低く、同じ役職でも微妙に賃金が高い全国転勤がある役職には、男性が多いんです」 「古くから金融業界では総合職と一般職が如実に分かれていまして、“一般職=窓口業務で女性”“総合職=全国転勤ありで男性”という慣習がありました。しかし近年は、一般職と総合職という区分けをやめたり、女性の総合職採用を強化したりする動きも進んでいるんです。この世代の女性たちがあと数年で管理職層になるので、大きく改善していくんじゃないかと思います」 庭野デスク 「日本総合研究所調査部の上席主任研究員藤波匠氏によると、宿泊や飲食サービス業では、女性の非正規労働者が非常に多いということです。女性であっても例えば店長のような正規の職員になった場合には、男性とあまり賃金が変わらないそうなんです」 「業種によって対応策が違うので、各業界を担当する省庁の担当者が今回の新しいプロジェクトチームに参加しています。その業界の慣習が今の時代に合うのかなども含めて、どうやって変えていったらいいのかを5月以降にまとめて、その後企業や業界にきちっと働きかけていくということです」 「ただ、今後女性が登用されると、もしかすると城間さんが出世できなくて、同期の女性がどんどん出世してしまうかもしれません。それは男性から見るとどうですか?」 城間記者 「私はジェンダーによって給与の差が生じることなく、能力や働きぶりで正当に評価されるようになってほしいと思います」 庭野デスク 「日本は少子高齢化で、今後も労働力不足がますます深刻になるわけですよね。実力ややる気があって、教育も受けている女性たちの力は、国全体の経済を回して産業を維持していくためにも必要ですし、それが個人の幸せにもつながると感じます」