【解説】女性は男性の3/4…賃金格差どうなくす?銀行では“一般職=窓口業務の女性”の慣習が見直され――平等目指しプロジェクトチーム発足
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女性の給与が男性の3/4にとどまる日本。政府は24日、男女の賃金格差是正を主な議題とする新たなプロジェクトチームを立ち上げました。賃金の平等に向けて、“業界ごとに異なる課題”とは。報道局ジェンダー班の庭野めぐみデスクと、経済部で財界や企業の賃上げなどを取材している城間将太記者が深堀りトークしました。 【画像】春の“賃上げ”実態 お給料に変化は?…大企業「満額回答」中小は“難儀” 温度差ナゼ
■男女の賃金格差是正などを目指す新たなプロジェクトがスタート 構成員の顔ぶれを見ると…
報道局ジェンダー班 庭野めぐみデスク 「4月24日、政府は男女の賃金の格差是正を主な議題とする新たなプロジェクトチームを立ち上げました」 「各省庁の局長や課長などが構成員なんですが、こうした政府の会議では珍しく、19人の構成員の中で13人が女性なんです。たまたま今回扱う分野を担当している方々で女性が多かったということなんですけれども、中央省庁の幹部にも女性が増えてきたという証拠です」 経済部 城間将太記者 「私も5~6年前に霞が関の省庁を担当していましたが、会議の構成員や有識者は男性ばかりの印象が強かったです」 庭野デスク 「そもそも男女の賃金の格差とは何かというと、同じ企業に勤めている正社員で同じ仕事をしていても、男性の賃金を100とすると女性の賃金が70~80ぐらいというふうに、女性の方が明らかに賃金が低いという実態が日本にはあるんです」
■「“同じ職業”で“正社員”でも性別によって賃金が違う」――なぜ格差が生じるのか?
庭野デスク 「2023年のノーベル経済学賞を受賞したアメリカの経済学者、クラウディア・ゴールディン教授は、労働市場における男女格差の主な要因を明らかにしたんです。研究では、『賃金の差というのは男女で職業が違うためではなくて、同じ職業について同じ正社員だとしても、性別によって賃金が違うことから差ができている』と説明しています」 城間記者 「経団連も男女の賃金格差が生じていることを問題視していまして、2022年7月の厚生労働省の省令改正によって、従業員301人以上の事業主には賃金格差の公表が義務づけられました。その後、厚生労働省が行った調査だと、あらかじめ決められている給与というのは、女性の給与の方が男性の4分の3ほどでした。こういった男女での賃金格差というのは、なぜ生じてしまうのでしょうか」