NHKアートの40代管理職を諭旨解雇 7年間で掃除機など70件約210万円の私的購入
NHK子会社のNHKアート(東京都渋谷区)は30日、NHKの番組美術業務を担当する総合美術センターの40代管理職が平成29年から7年間、会社経費で掃除機など確認できただけで70件約210万円の私的物品購入を繰り返していたと発表した。同社は同日付でこの社員を諭旨解雇した。購入代金はすでに返済しており、業務使用後に自宅に持ち帰った物品は返却させる。 同社によると、社員は29年以前から私的に物品を購入。伝票が保管されている同年以降、確認できただけでLEDバッテリーなど70件209万7661円分の私的物品購入があり、一部、転売もしていた。また、業務で使用した物品の持ち帰りも29件あったという。 発覚の経緯について同社は「本人の申告による」と説明。社員は動機について「手に入りにくい物を、手元に置いておきたかった」と話しているという。 同社は30日付で上司2人も減給の懲戒処分とし、NHKの担当理事が同社の平田恭佐社長、松木孝太郎専務、荒木利幸取締役の3人を厳重注意。3人は役員報酬の一部を自主返納する。 同社は「当社の社員としてあるまじき行為であり、深くおわびいたします。社内のチェック体制を再構築、強化し、再発防止に向けた全社的な取り組みを徹底してまいります」とのコメントを発表した。