タイガーの高級炊飯器「土鍋ご泡火炊き」新モデルを体験、本土鍋の内釜が進化
そもそもなぜタイガーは土鍋を使った内釜にこだわっているのか、そして先代もふくめてJRXシリーズはどこがすごいのか、というところからおさらいしておきましょう。 土鍋と金属釜の違いとしてはまず熱伝導率の低さがあり、土鍋では底から側面にゆっくりと熱が伝わっていくため温度差が生まれ、米の甘みや粒感(弾力)を引き出す上で重要とされる対流が起きやすくなります。そのうえで、土鍋が持つもうひとつの性質である細かな泡立ちが、激しい対流の中で米粒を踊らせても表面を守ってくれるというのもポイントです。 JRXシリーズの内釜は本土鍋で、三重県四日市市の「萬古焼」を使用しています。そして、底面のIHコイルを2層構造にした「300℃ WレイヤーIH」の高火力によって土鍋を直火で炊くような温度差を再現し、土鍋の特性を引き出しているのです。
ここまでは2023年モデル(JRX-Tシリーズ)と同様で、2024年モデル(JRX-Gシリーズ)では要となる土鍋がさらに進化しました。 土鍋を焼き上げる際にかける釉薬を改良し、遠赤効果を高めるために鉄やコバルトの配合を見直したほか、内釜の底部に貼り付けられる発熱体(IHの熱を土鍋に伝えるための部品)には、火山灰を原料とする「シラスバルーン」を初採用し蓄熱効果を高めました。一見地味な変更点のようにも思えますが、試験結果では甘味は8.5%アップ、弾力は5%アップとしっかり改良されています。
記者向け体験会では、JRX-G100で炊いた「つや姫」を使って、料理人・インフルエンサーのおにぎり太郎さんが握ったおにぎりが振る舞われました。試食してみてもやはり弾力のあるもっちりとした炊き上がりだと感じられました。 また、普段から土鍋でお米を炊くことが多いというおにぎり太郎さんでも(直火で)土鍋で炊いたご飯のようだと感想を述べられていたのが印象的でした。本当に土鍋でご飯を炊こうと思うと浸水時間が必要だったり炊き上がりを見極めるためその場を離れられなかったりといった手間もありますが、炊飯器の使い勝手はそのまま本格的に炊き上がるのは嬉しいところですね。