ファーウェイ、旗艦スマホ「Mate 70」シリーズ発表 次世代OSとの組み合わせで総合性能を向上
中国の通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は11月26日、ハイエンドの新型スマートフォン2機種を発表した。一般的な形状の「Mate 70」シリーズと折り畳み式の「Mate X6」で、メーカー希望価格は前者が5499元(約11万6200円)から、後者が1万2999元(約27万4600円)からだ。 【写真】ファーウェイの次世代OS「ハーモニーOSネクスト」 「Mate 70は歴代のMateシリーズの中でも最強だ。(ファーウェイが独自開発した次世代OS[基本ソフト]の)『ハーモニーOSネクスト』と組み合わせることで、総合的な性能が前世代(のMate 60シリーズ)より40%向上した」。ファーウェイの消費者向け端末事業を率いる余承東氏は、広東省深圳市で開催した発表会でそう胸を張った。
なお、ファーウェイはMate 70シリーズとMate X6が搭載するプロセッサーについて、名称や型番などの情報を公表していない。 ■ソフトとハードの連携強化 新機種の売り物は、受信性能の改善や衛星通話機能の強化、AI(人工知能)機能の拡充などだ。余氏によれば、アンテナ性能の向上により「地下鉄や高速鉄道に乗車している時でもビデオ通話の品質が格段に良くなった」という。 ソフトウェアとハードウェアの連携もさらに強化した。例えばモバイル決済アプリの支付宝(アリペイ)は、ハーモニーOSネクストに最適化したネイティブアプリを利用することで、スマホの画面を点灯させた状態にするだけで店舗のタッチ決済端末での支払いが可能になる。
(訳注:アンドロイド版やiOS版のアリペイでは、スマホの画面を点灯させた後にロックを解除する操作も必要になる) ファーウェイは先端半導体の入手を阻止しようとしたアメリカ政府の制裁を克服し、2023年8月に5G(第5世代移動通信)に対応した新型Mateシリーズを約2年ぶりに発売。2024年4月には同じくハイエンドの「Pura」シリーズ(旧Pシリーズ)も5Gに対応させ、「ダブルハイエンド」戦略を復活させた。