本塁打が出ないセンバツ なぜ? 金属バット導入後、最少か
第96回選抜高校野球大会は31日、健大高崎(群馬)―報徳学園(兵庫)の決勝を迎える。今大会の本塁打数はランニング本塁打1本を含めてわずか3本。金属バットがセンバツに導入された1975年以降、大会最少本塁打数は5本だが、それを下回る可能性がある。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 日本高校野球連盟は投手らの打球の受傷事故を防ぐために、2022年に反発性能を抑えた新基準の金属バット導入を決定した。22年度から2年間は移行期間で、今春から完全移行となった。 新バットは最大直径が従来より3ミリ短い64ミリに縮小され、900グラム以上の重量制限は維持したが、球の当たる部分を3ミリから4ミリ以上に厚くすることで反発性能を抑えた。打球の平均速度、初速がともに3%以上減少するとされている。 センバツの本塁打数は木製バット時代の74年はわずか1本だったが、金属バット導入初年の75年は11本まで増加した。大会最多本塁打数は「KK」と呼ばれた清原和博さん、桑田真澄さん擁するPL学園(大阪)が決勝で岩倉(東京)に敗れた84年大会で30本。金属バット導入後の最少本塁打数は鹿児島実が優勝した96年大会で5本となっている。【藤田健志】