妻殺害の罪 元県議の裁判 現場の状況に関する審理 弁護側はDNA型検出で〝第三者の犯行〟主張【長野】
妻を殺害した罪に問われている元県議会議員の裁判は10日目です。ご覧の4つのテーマに分けて進められている今回の裁判は、31日から3つ目、「現場の状況」についての審理が始まりました。 証拠調べでは、長男が当時の状況について話した調書も読み上げられました。 元県議の丸山大輔被告(50)は2021年9月、塩尻市の酒造所の事務所兼自宅で妻の希美さん(当時47歳)を殺害した罪に問われていて、初公判で起訴内容を否認しています。 3つ目のテーマ、「現場の状況」についての冒頭陳述で、検察側は「物取り犯を装った被告の犯行」だと主張。 いくつも建物がある酒造所で迷わず事務所までたどり着いていて、物色した痕跡は金庫しかなく、内部構造を知っていたと考えられること。 また、現場には土足の足跡が残されていて、それが「一方通行」であること、丸山被告のテニスシューズと一致すること、などを理由に挙げした。 一方の弁護側は、敷地のブロック塀に何者かが侵入した跡があること、また、金庫から実際に現金がなくなっていること、さらに希美さんの着ていた服から、家族以外の何者かのDNA型が検出されたこと、などから「第三者による犯行」であると主張しました。 その後の証拠調べで、被告の長男が当時の様子について話した供述調書が読み上げられました。 「次男の目覚まし時計で目が覚めると、次男の泣き声と『起きて、起きて』という声が玄関の方から聞こえました。ドアの先で次男がしゃがみこんで泣いていて、目の前にお母さんが倒れていました」 そして、証人尋問では、最初に駆け付けた救急隊員が希美さんを発見した当時の状況について証言しました。 次の公判は来月6日、被告が履いていたとされるテニスシューズの開発担当者などが法廷に立つ予定です。