【新型スペーシア・ギアの肝】 もっと無骨かわいく! 開発担当&デザイナーに訊く
インテリアも遊び心満載
内外ともアクセントカラーでオレンジを採用。エクステリアのCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)を担当した長嶋みのりさんはこう解説する。 「スキッドプレートやピラーデカールをシルバーにすることで、ひとつ上のハードな質感を表現しながらも、エンブレムの横方向にビード形状を入れることで、道具感や質感の高さを表現しています。同時に縁にオレンジを入れることで、ガツガツの格好良いというよりも、ちょっと遊び心もプラスしました」 また、この"GEAR"のエンブレムもポイントで、文字以外の記号も合わせて50通りは検討された。しかし、「"GEAR"を特別なものとして使ってもらいたいと文字にしました」と長嶋さん。
ゲームの中の主人公みたいに
インテリアはオレンジ以外にカーキグリーンも採用し、タフで機能的なところを表現。 特に助手席前部分は、「標準のスペーシアとカスタムとは違い、ビード部分まで入れていますので、グリーンとのコーディネートが肝です」とインテリアのCMFを担当した沖野有花さんは話す。 ドアまわりまで大きな面積をしめているので、「明度は明るくせず、ミリタリー感が強くなる黄み方向にも振らないようにしています」。 そしてシート表皮も珍しい大柄を採用。その意図は、「個性あるアウトドアスタイルを表現し、歯車や山、タイヤのパターンのようにも見えるというこの柄感を採用できるのはギアしかいない」とのことだ。 フロントシートバックにはタグが配された。このデザインも様々な検討が行われ、「リアシートから見て、楽しさ表現をタグで表せればいいと考え、スペーシアギアがトレイルランして頑張っているような表現としました。8ビットゲームみたいで、ギアがゲームの中の主人公みたいにトコトコ走っているような遊び心を感じてもらえたら。山のグラフィックがシート表皮の柄ですし、エンブレムなどにも用いられているビードも組み合わされています」とのことだ。 このように遊び心満載でデザインされたのが、新型スズキ・スペーシア・ギアなのである。そんなこだわりの数々を、写真でもご確認頂きたい。
内田俊一(執筆/撮影) 平井大介(編集)