デザインだけじゃない、Nothing Phone (2a)は人とスマホの関係性を見直す設計思想が魅力
スマホとしての基礎は十分
目新しい機能で選ぶとしても、スマホとしての使い勝手が十分に保証されていなければ検討要素にはなりません。 その点、Nothing Phone (2a)は性能面で物足りなさを感じることはないでしょう。ユニークな機能を利用する以前に検討課題となる、スマホとしての性能のベースラインはきっちり抑えている印象です。 CPUは8コアチップの「Dimensity 7200 Pro」、メモリーは8GB/12GB搭載で、4年前のフラッグシップスマホ並みの性能があります。WebサイトやYouTube再生は余裕でこなせますし、軽いゲームも快適に動かせるでしょう。 OSはAndroid 14を搭載しています。また3年間のOSアップデートと4年間のセキュリティアップデートを提供。十分に使い続けられるでしょう。 背面カメラは5000万画素の標準+5000万画素の広角カメラの2眼仕様です。暗所撮影に強く、価格帯を考慮すれば実用的と言えます。
Nothing Phone (2a)はスマホと人の関係性を見直すきっかけになる
Nothing Phone (2a)は、カメラやディスプレイの性能において、他社の同価格帯のスマートフォンと比べて突出しているわけではありません。 一方で、モノトーンに統一されたホーム画面は、使いたいアプリ集中しやすくなるように設計されており、スマホを意識的に使うという本質的なところを促しています。 Glyphインターフェイスも現状では発展途上な部分もありますが、ディスプレイに依存せずにスマホの状態を知らせるツールとして興味深い存在です。 スマホと人との関係性を見直すきっかけを与えてくれる一貫した設計思想があり、思想が機能として反映されていることが、Nothing Phone (2a)の妙味と言えるでしょう。
石井 徹