オーストラリア戦前日練習に臨む守田（左）、田中（撮影・垰建太）

　サッカー日本代表（FIFAランキング16位）が、今日15日にW杯北中米大会アジア最終予選第4戦でオーストラリア（同25位）と対戦する。 　チームは14日、会場の埼玉スタジアムで最終調整。体調不良でホテル療養したMF遠藤航主将（31＝リバプール）の代役として期待されるMF田中碧（26＝リーズ）は、勝利に全てをささげることを誓った。歴代最長の25試合連続得点と、最長タイの7試合連続無失点を達成すれば、W杯出場へ、また1歩前進する。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　絶好調のチームに死角はない。重圧のかかる最終予選を3連勝スタート。2次予選で不戦勝となった北朝鮮戦を除いても、直近6戦勝ちっぱなしでアジアのライバルとの一戦を迎える。森保一監督（56）は慢心なく、「3連勝が明日の勝利を約束してくれるものではない」と引き締めた。 　難敵サウジアラビアを敵地で倒し、記録ずくめでホームに帰ってきた。22年W杯カタール大会1次リーグ第3戦のスペイン戦から約2年間、最長タイの24戦連続で得点をマーク。守備陣も3月の北朝鮮戦から6戦連続無失点で、次戦も完封すれば最長記録に並ぶ。 　そんなレコードがかかる安定感抜群のチームは、アクシデントにも動じない。主将遠藤が体調不良で前日練習を欠席したが、選手層の厚さがチームの武器。同ポジションの田中は「総合力が問われる」と冷静に受け止め、「勝つことが何よりも大事だし、そこで与えられた役割を全うすることが大事。持っているものを出せれば」と意気込んだ。 　3年前とは大きく異なる状況が、現在の力を表している。21年10月12日のW杯カタール大会アジア最終予選。1勝2敗の崖っぷちで、今回と同じオーストラリアと同じ埼玉スタジアムで戦った。田中は同予選初先発に抜てきされ、貴重な先制点をマーク。本大会へつなぐ救世主となったが、今日15日は盤石の3連勝中で迎え撃つ。だからこそ「あの時とは違う感情。昔のことはそんなに考えずにやるべきことをやれれば」と、己の仕事の完遂に焦点を当てる。攻守にすきなく4連勝を飾れば、年内での史上最速の最終予選突破の可能性も、見えてくる。【佐藤成】 　▽MF堂安（前戦サウジアラビア戦は2つのポジションでプレー）「守備をこなすことはベースで、攻撃の選手として数字を出すことが一番の喜び。どのポジションでもやれる自信はある」 　▽MF伊東（先発の可能性も）「サイドでは個の力が特に重要になると思うが、1対1では負けないと思う。個人的にはやりやすい」