日本気象協会 第2回「紅葉見頃予想」 長引く残暑で今年の紅葉は全国的に遅い傾向
今日2日、日本気象協会は第2回「紅葉見頃予想」を発表。北日本では山間部を中心にすでに見頃の所も。ただ、9月は記録的な残暑となり、この先10月も気温は高く、平地では紅葉が色づくまでまだ時間がかかりそう。今年の紅葉の見頃は、特に、北・東日本で平年より遅い傾向に。
【全国各地の紅葉見頃予想】
9月の気温は、東・西日本では平年よりかなり高くなりました。北日本もかなり高くなりましたが、下旬には平年を下回る時期もあったため、北日本山間部を中心に順調に色づきが進み、すでに見頃を迎えている地点もあります。 この先10月の気温は高く推移しますが、日照時間は東・西日本の太平洋側では少なくなるでしょう。このため、昼夜の気温差が大きい日は少ないとみられます。また、北日本や日本海側の地域では、高気圧に覆われて、晴れて夜間は冷える日が徐々に増える見込みです。このあと11月になると東・西日本の太平洋側も晴れる日が多くなり、晴れた朝には冷え込む日があるでしょう。 これらのことから、今年の紅葉の見頃は北日本と東日本では平年より遅く、西日本では平年並みか遅くなるでしょう。
【今夏の猛暑と台風の影響は】
紅葉が鮮やかになる条件は夏に適度な暑さと日照、降水があること、台風の強風によって葉がダメージを受けていないこと、秋にも適度な日照と降水があり昼夜の気温差が大きいことなどが挙げられます。 今夏は、北・東・西日本では記録的な高温となりました。西日本では日照時間もかなり多くなり、降水量が少ない時期がありました。日照が過多になると、植物は葉焼けすることがあることから、西日本の紅葉スポットでは葉焼けの影響が心配されます。 また台風は、これまで台風5号・7号・10号が北・東・西日本に接近・上陸して大きな影響をもたらしました。特に台風10号では、九州で最大瞬間風速50m/s超が観測された所もあるなど、暴風が吹き荒れました。このため九州などでは葉の痛みなどが懸念されますが、それ以外の多くの地域では、現時点では台風の影響はほぼないとみられます。