阿里山鉄道の全線復旧、来月6日に 不通区間で不備見つかる/台湾
(嘉義中央社)台風被害で一部区間が不通となっていた阿里山林業鉄路の全線復旧が、当初の7月1日から6日に繰り下げられた。同鉄道を運営する農業部(農業省)林業・自然保育署阿里山林業鉄路・文化資産管理処は20日、不通区間で実施された臨時の検査で不備が数カ所指摘されたためだと説明した。 同処によれば、検査は今月13~14日に行われ、トンネル内の配管支持具の固定と整頓や非常口までの距離を示す案内標識の増設、トンネルの上部に生える木の管理と定期点検、一部区間における造成地周囲の清掃などの改善点を交通部(交通省)鉄道局から指摘された。 同処の周恒凱副処長は中央社の取材に対し、すでに積極的に改善を進めているとし、6月末までに作業を終える予定だと述べた。周氏によれば、7月7日から嘉義(南部・嘉義市)―十字路(同・嘉義県)で1往復、嘉義―阿里山(同県)で1往復の定期列車を毎日それぞれ運行するという。 同鉄道は2009年と15年の台風で被災し、一部区間の不通が続いていた。全線復旧は15年ぶりで復旧費用は約23億台湾元(約113億860万円)だった。山地を多く走り、50近くのトンネルをくぐる。 (蔡智明/編集:荘麗玲)