48歳美容家・石井美保さん「奇跡の美肌」を支えていたのは意外すぎるマインドだった
考えすぎず、肌の再生力にゆだねる
ーー「こすらない美容」は、化粧品以前の、自分の肌そのものの「回復能力」を取り戻す効果もあるのでしょうか? 肌のターンオーバーは28日周期というのをよく聞きますよね。お若い方ですと、1ケ月の中でいろんな波があったとしても、実際に28日で肌が生まれ変わっていきます。赤ちゃんなんか、28日どころか毎日のように肌が生まれ変わっていますから、万が一ちょっとした傷ができても翌日にはもうなかったりする。それぐらい、細胞の生まれ変わりがはやいんです。大人になるにつれて、その周期が28日に、さらに年齢を重ねていくと40日から60日、要は2ヶ月かかってようやく肌が生まれ変わるようになるんですね。 生まれ変わる速度は遅いですが、サイクルはとまっているわけではありません。けれども、身体がやっとのことで新品の肌にしようとしているところに、日々の摩擦や紫外線といったダメージが加わることで、生まれ変わる速度がダメージを受けるスピードに追いつけず、1年経てば1年分老化する、ということになる。なるべく刺激を与えない、摩擦を与えないようにすれば、毎回綺麗な細胞に生まれ変わり、ともすれば前より綺麗になっていけるはずなんです。 ーー「アンチエイジング」という言葉に過度に反応する前に、まずは自分に備わっている生まれ変わりのサイクルを正してあげることが大事なのですね…! それから、1日の中でも、肌が生まれ変わる時間というのがあって、それが睡眠の時間なんですよ。日中は守りの時間で、夜は寝ている間に細胞が回復をしてくれる時間。だから、睡眠時間はすごく必要なんです。 人間というのは、生きている以上は、細胞の再生を繰り返しているわけですから、この再生の時間をムダにしてしまうのはよくない。 最悪なのが、お腹がいっぱいな状態で寝てしまう、みたいな。エネルギーが消化に集中するので、寝ている間の肌の修復がされなくなってしまいます。爆食いした次の日の朝、肌がピカピカだったこと、ありませんよね(笑)。 長い目でみると、肌のターンオーバーがちゃんとできるような環境を整えてあげられたら、つまり、自分の再生力にゆだねて、余計なことをしなければ、肌は綺麗になっていけるんです。それは何歳からでも大丈夫。ただ、年を重ねると生まれ変わりが遅くなるというだけ。 綺麗になっていったところで、さらにプラスしてあげるとよりよいという位置づけにあるのが化粧品だと思うんですよ。まずは自分が肌を痛めつけないことが優先です。