悩みをひとりで抱えてしまう。''頼り下手''な私が日本一開かれた家族に聞いたアクション
舞さんとしては、頼ることが苦手な人には「最初に『聞くこと』から始めてみるのがいい」という。 舞さん 「『頼る』って何を指すんでしょうね。きっとその言葉の捉え方って人それぞれで、人によっては『自分は何かが欠けていてダメな人間だから、誰かに頼らないといけないんだ』という思考が裏側に潜んでいるような気がしています。そう考えてしまうことはその人自身のせいではないけれど、それによって頼ることのハードルが上がってしまってはもったいない。頼ることが重たく感じてしまう人は、まず『聞く』ことから始めてみたらいいと思うんです。『この日のこの時間帯、空いてる?』と。私はまずそこから会話を始め、『空いてるよ』という返事がもらえたら具体的な話をするようにしています」 「頼る」を「聞く」に変換する。言葉の捉え方を変えるだけで心が軽くなり、相手に投げかける言葉も自然と迷いないものに変わるかもしれない。
頼ることで強いチームをつくる仲間を見て、「頼っていいんだ」と思えるように
とまりぎを訪れる人たちに舞さんがまち案内をしたり、浩基さんが料理を振る舞ったり、夫婦で悩み相談に乗ったりなど頼られる存在である一方、池田家自身も出張中はご近所さんにゴミ出しをお願いしたり、出張先の地域で暮らす友人のママに子どもの面倒を見てもらったりなど頼り上手でもある。だが舞さんは以前は、頼ることが苦手だった。 舞さん 「ふり返ってみると、子どもの頃から学級委員長などリーダー的な役割を担当することが多くて、仕事でも子育てでも、何もかもを自分でやらないといけないと思っていた節があったなと思います。頼ることが苦手な人って、責任感が強かったり物事を完璧にやり遂げたいと思っている真面目なタイプが多いような気がします。そんな私が変わった大きなきっかけが、こどもみらい探求社を一緒に立ち上げた共同代表の小竹めぐみこと"めぐちゃん"の存在でした」 舞さんは小竹さんからどんな影響を受けたのだろうか。 舞さん 「2010年にめぐちゃんと一緒にこどもみらい探求社の前身となる団体を2人で立ち上げました。めぐちゃんは私とは正反対で、『自分はこれが苦手です』とはっきり言えるタイプ。自分の弱みを隠すことなく、むしろ見せていく。それによって強固な関係性ができているのを見て、『こういうチームのつくり方もあるんだ!』と衝撃を受けたんですよね。めぐちゃんの、頼ったあとに自分のスキルで全力でお返しをしている姿も印象的でした」