「セットはおひとり1649円から」「ドリバーは全長12メートル!」 すかいらーくが始動「体験型イタリアン」の実力とは?
何より感動したのは、コーヒーの「ブリューイングマシン」。ハンドドリップする際に使うものと同じような三角ドリッパーにペーパーフィルターとコーヒー豆をセットし、スイッチを押すと自動でいい感じに湯が抽出される。人の手で淹れる時と同じような動作で抽出されるので特別感があった。 ■「体験型」のメニューが新しい ドリンクだけでなく料理も従来のファミレスにはない工夫が見られた。「ペルティカ」では「体験型」のメニューが売りで、その1つが「擦りたてフレッシュバジルのジェノベーゼ」だ。
こちらを注文すると、まずバジルや松の実、オリーブオイルが入ったすり鉢が運ばれてくる。客が自らこのバジルを混ぜ合わせることで香りを楽しむという趣向だ。混ぜ終わったバジルは回収され、それがパスタになって戻ってくる。 女1人で訪れた筆者が黙々とバジルを混ぜる姿はシュールだったが、例えば子連れ客ならば「自分の混ぜたバジルがパスタになった!」と喜んでもらえそうだ。 このジェノベーゼを見て筆者が思い出したのは、明大前の人気イタリアン「スポルカチョーネ」。こちらもすりたてバジルのジェノベーゼが名物で、同様に客前でバジルを混ぜ合わせるパフォーマンスを行っており、希望すれば客が混ぜることもできる。おそらくこれをヒントにしたのではないだろうか。
また居酒屋チェーンの「串カツ田中」や「新時代」のポテトサラダも、ジャガイモやマヨネーズが入ったすり鉢が提供され、客自身が混ぜ合わせて楽しむ仕様になっている。 こうした人気店や居酒屋で行われる「体験型」のトレンドをリサーチし、ファミレスに落とし込んでいこうという開発担当者の意気込みを勝手ながら感じた。 ■「時間」を提供するサービスが競合? 「ペルティカ」の公式ホームページには「心も満たす2時間」という文言がある。これが示すように、同店が売っているのは料理や飲み物のような単なる「モノ」ではなく、ここで過ごす「時間」や「体験」のようだ。