全長3.5m! トヨタが「ヤリス」より小さい「MRスポーツカー」を開発! “5速MT×1.8Lターボ”搭載した過激すぎる「お買い物クルマ」とは
トヨタが「お手頃コンパクトカー」をターボMR化!
トヨタは現在の車種ラインナップにおいて、「GRヤリス」や「GR 86」「GRスープラ」そして「GRコペン」など多種多様なスポーツカーを展開しており、日本のみならず世界のモータースポーツ文化の育成に大きく貢献するとともに、スポーツカーファンを楽しませてくれています。 しかし、そんな現在のスポーツカー群にも全く引けを取らない“過激すぎるモデル”を開発したことが過去にもありました。 それが、コンパクトカーのキャビン内部にターボエンジンを搭載した「アイゴ クレイジー」です。 【画像】「えっ…!」これがトヨタの爆速「ミッドシップ・コンパクトカー」です(37枚)
アイゴ クレイジーのベースとなった初代「アイゴ」とは、トヨタが2000年代初頭に欧州に向けて展開していた手頃な価格のコンパクトカー。 初代アイゴの元々のパワーユニットは、最大出力68馬力・最大トルク9.8kgf・mを発揮する1リッター直列3気筒ガソリンエンジンおよび最大出力55馬力・最大トルク13.3kg・mを発揮する1.5リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンで、これをフロントに搭載し前輪を駆動し走行するFF車となっていました。 そんな実用性や日常使いを重視した初代アイゴに、英国トヨタ(以下、トヨタ)は“魔改造”とも言える過激なカスタムを実施。 運転の楽しい「ショッピング スーパーカー」をコンセプトとして、アイゴの秘めた特性を極限まで追求しました。 まず穏やかで優しげなボディにグループBラリーの精神を叩き込むため、電子制御ハンドリングアシストやパワーステアリング、ABSなどの多くの快適装備を完全に排除。 “武士の情け”のように屋根とドアだけは辛うじて残されますが、これで公道走行可能なゴーカートへと生まれ変わる準備が整いました。 また、物事を捨てることに夢中になったトヨタは、アイゴに搭載されていた既存のエンジンを放り出し、より大きな出力を発揮する「MR-S」「セリカ」用の高性能な1.8リッターVVT-iユニットに載せ替えることを決意。 さらにエンジンがノーマル状態では物足りなさが拭えないことから、トヨタ純正モータースポーツターボ変換キットを組み合わせ、ついに最大出力200馬力・最大トルク240Nmを発揮することに成功します。 しかし、ここで小さな問題が発生しました。 このような大型エンジンを搭載する際のごくありふれた欠点として、アイゴのコンパクトなボンネット下にエンジンを収めることができなってしまったのです。 そんな日常的に発生する些細な問題について、トヨタはエンジンを運転席と助手席の後ろに配置することで見事に解決。 ボディ後部に搭載されたエンジンは、そのパワーを5速MTのトランスミッションを介して後輪に直接送り込み、加えてドライバーの意のままに操れるゴーカートのような感覚を実現することに成功しました。