2024年のサッカー日本代表で最も注目すべきこと…森保監督が長谷部誠をコーチにした意図とは
長谷部がA代表のコーチ入り
サッカー日本代表は好調のまま、2024年のスケジュールを終えた。 対戦相手は公式戦続きですべてアジア勢。1月に開幕したAFCアジアカップこそベスト8止まりだったが、9月から始まった2026年北中米ワールドカップ・アジア最終予選は折り返しとなる6試合を消化して5勝1分けの勝ち点16と、グループCで2位のオーストラリア代表(勝ち点7)以下を大きく引き離して、まさに「1強状態」となっている。 【写真】アジア最終予選のメンバー発表で2つのサプライズ…起きる化学反応 2024年の日本代表を語るにおいて外せないことがある。5月に現役を引退してフランクフルトU-21のコーチを務める長谷部誠が、日本代表コーチに就任して9月からスタッフに加わったことだ。名波浩、齊藤俊秀、前田遼一、下田崇(GKコーチ)、松本良一(フィジカルコーチ)らとともに、森保ジャパンを支える一人となっている。 兼任のためFIFAインターナショナルウィンドウのみの帯同となるが、効果は早くも絶大のようだ。10月に入って森保一監督に話を聞いた際、このように語っている。 「効果はメチャメチャあると思います。チームのコンセプトを把握してもらったうえでスタッフ、選手とコミュニケーションを取りながら選手にプレゼンしてくれる。選手からすれば現役に近い立場なので話がしやすいでしょうし、長谷部自身もオープンな性格ですからね。 いろいろと(選手とコーチの)間をつなげてくれて。それにメンバー外になった選手に寄り添いつつアドバイスをしてくれていたようで、そういった部分でも助かりました。もちろん長谷部だけではなくすべてのスタッフの働きが素晴らしかったおかげだと捉えていますが」 長谷部はスタッフの一人として戦術の確認や分析を担うとともに、つい最近まで現役だっただけにコーチングスタッフと選手の間に入ってコミュニケーションを取りながら準備の時間に限りがあるなかで落とし込み作業をスムーズにさせていた。 ワールドカップにおいて3大会連続でキャプテンマークを巻き、最終予選の厳しさや欧州と日本を往復しながらプレーする難しさを知っている。選手からしても114キャップを誇るレジェンドからいろんなアドバイスを受けられるのは大きなメリットである。