2024年のサッカー日本代表で最も注目すべきこと…森保監督が長谷部誠をコーチにした意図とは
長谷部とともに歩む2025年の日本代表
今、森保ジャパンはメインシステムに攻撃的3バックを採用している。だが2018年に日本代表監督に就任して以降、サンフレッチェ時代に愛用した3バックではなく、継続性を重視して4バックをそのまま用いてきた。当時、森保から直接聞いたもののなかにこのようなコメントがあった。 「岡田(武史)さん、ザックさん(アルベルト・ザッケローニ)、(ハビエル・)アギーレさん、ハリル(ヴァイッド・ハリルホジッチ)さん、西野(朗)さん……ずっと歴史が伝わってきて今の代表があると思っています。どの時代がうんぬんではなくて、全部があったからこそ。代表の歴史を、継承して発展させていきたいという思いがあります」 己のポリシーに基づき、日本代表チームが歩んできた歴史を大事にしながらチームづくりを進めてきたことはよく分かる。 また「線」を重んじるのであれば、日本代表の未来を考えていくのは当然のこと。カタールワールドカップ後、コーチングスタッフに名波、前田という元日本代表の指導者を呼び込んだのも、長谷部のコーチ就任もストーリーとしてつながってくるのである。 2025年の日本代表は最終予選の後半戦からスタートする。3月20日、埼玉スタジアムで行なわれるバーレーン代表戦に勝利すれば日本史上最速となる3試合残しての本大会出場が決まる。「線」を大切にする森保流マネジメント。2025年はどんなドラマが待ち受けているのだろうか――。
二宮 寿朗(スポーツライター)