パニック障害で、元々苦手な歯医者が地獄に!治療するあの椅子に座るだけで発作の恐怖【漫画の作者に聞く】
幸せに暮らしていたある日、突然激しい吐き気が!理由もわからず繰り返す発作〝オエオエ地獄〟に苦しむこと5年…その原因はパニック障害だった。富山在住のデザイナー・種(たね)さんが、自身の体験を描いた漫画「パニック徒然日誌」がSNSで反響を呼んでいる。 【漫画の本編を読む】歯医者が地獄! テーマは「パニック障害と歯医者(1)」。漫画に込めた思いなどを著者に聞いてみた。 ※本作で紹介している症状は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。似た症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため、閲覧にはご注意ください。 ■「パニック障害と歯医者(1)」 パニック障害になって困ったのは、元々苦手だった歯医者。発作の不安に見舞われるため通院できず、日に日に虫歯が増えていくばかりだった。 しかしある日、掃除中のトラブルで歯が欠損。覚悟を決めて歯医者に行くことにする。探しているうちにみつけたのは静脈注射治療。睡眠状態のなかで治療を行うので不安や苦痛が軽減される。さっそく予約する種さんだが…。 診察当日。とにかく歯医者が苦手なため、パニック障害の不安を抑える向精神薬をしっかり飲んだにもかかわらず、なんかうっすら吐き気を感じるような…。なかなか病院に入れない。 ■薬を飲んでいても発作が起こりそう 「昔から、とにかく歯医者は痛みがなく治療を終えられたことがないイメージで…元々強い恐怖感があります」と種さん。「歯医者以外は、特にパニック障害の前後で苦手になった場所はないんです。とにかく歯医者さんだけが…苦手から地獄に変わりました…(苦笑)」 歯の治療と発作では、どちらが不安だったのだろう。「治療そのものも苦手でしたが、パニック障害になってからはやはり、薬を飲んでいても発作が起こりそうになるのがとにかく恐怖でした。薬を飲んでも、『あの椅子』に座るだけで心臓の鼓動が大きく響いて、過呼吸が出そうになるんです。実際少し気分が悪くなり、中断したこともあります。以前はそこまではありませんでした」 やっとのことで歯医者の玄関までたどり着いた種さん。何とか診察を受けるが、そこで全く別のショックを受けることになる。 取材・文=折笠隆