「相変わりませず、おたの申します」…京都・花街で事始め
京都市の五つの 花街(かがい)で13日、正月の準備に入る「事始め」があり、 芸舞妓(げいまいこ)が芸事の師匠やお茶屋をあいさつに回った。
花街や商家で、弟子らが世話になった師匠宅や本家に出向いて1年の感謝を伝える習わし。東山区の祇園甲部では、人間国宝の京舞井上流五世家元・井上八千代さん(68)宅に芸舞妓らが次々と集まった。
ひな壇に鏡餅が並ぶ稽古場で、一人ずつ前に進んで「おめでとうさんどす。どうぞ相変わりませず、おたの申します」とあいさつする弟子たちに、井上さんは「晴れやかに舞が舞えますように」などと声をかけ、祝儀の舞扇を手渡した。
舞妓の真矢さん(21)は「来年1月に芸妓になるので、お稽古第一で下の子の見本になれるようきばらせてもらいたいです」と気持ちを新たにしていた。