「勉強のため」は逆効果!? 子どもが賢くなる読書のススメを開成番長が紹介!
勉強のツールにすると逆効果に?
こうした取り組みをする上で注意しなければならないことがあります。それは、本を「勉強のツール」にはしないということです。 「子どもを賢く育てよう」という意識が先行してしまうと、どうしても子どもに読書を押しつけてしまいがちです。そうなると、子どもにとって読書の時間が楽しい時間ではなくなってしまいます。絵本を読み聞かせたあとで、 「さ、今のお話、どういうお話だった? 言ってごらん」「違うじゃない、ママはそんなこと言ってないわよ。ほら、このページ読んでごらん。よく聞いてないんだから!」 などと鼻息荒く子どもに問いかけたら…ほぼ尋問ですよね。こんな状態で、子どもが親の顔色を見ながら行動しているようでは、子どもの学びの質は低くなります。 そして、本を読む時間を苦痛な時間・嫌な時間として認識するようになり、親のプレッシャーから解放されたら、自分から本を読もうとはしなくなるでしょう。子どもを「本好きにしたい」「賢く育てたい」という親の意思とは反対の結果を招いてしまうことになるのですね。
楽しみながら読書ができるようにしよう
子どもを読書好きに育てたければ、親子で読書を「楽しむ」ことを心がけてください。子どもが大きくなって、読み聞かせをするような年齢ではなくなったら、同じ本を読んで感想を述べ合うのも良いと思います。そうすれば、お子さんはきっと読書への関心が高まっていくでしょう。そして、楽しみながら読書をするうちに、国語力も育っていきますよ。 最後に、もし親御さん自身が読書をそこまで好きではなかったら、無理は禁物です。こうした子どもへの関わりは、やったほうがよいのは間違いないのですが、「やらなきゃいけない」とプレッシャーを感じすぎるのはよくありません。プレッシャーを感じて義務感から読み聞かせをしても、子どもの側も楽しめないですからね。 私自身、最初に書いたように読書が苦手ですから、子どもへの読み聞かせが良いことだとわかっていても、なかなか実践できませんでした。子どもを賢く育てる方法はたくさんあります。それらをすべて実行するのは不可能です。その中から、自分でもやってみたいと思うこと、自分が得意だと思うことを選んで取り組みましょう。気持ちを楽にして子育てに臨んでくださいね。
繁田和貴