“障がいのある子ども達を街のまんなかに‼”自然とインクルーシブな社会を目指す事業所
療育の必要がある未就学児が通う「児童発達支援」と学齢期の子ども達に生活能力を高める訓練などを行う「放課後等デイサービス」がありますが、その利用者は年々大幅に増え、特に放課後等デイサービスは10年間で5倍程になっています。困りごとを抱えた子どもたちを、どう支援しているのか鹿屋市のある事業所を取材しました。 【こどものミカタ!】障害児を“街のまんなか”に 増える放デイ利用者にどんな支援を?
■鹿屋市にある"リトルオレンジズ”
鹿屋市の市街地、県道68号沿いにある真っ赤な塔が目を引く建物。中には6面もある大型のトランポリンにボルダリング、ボールプールにたくさんのおもちゃ。地域の親子が集う遊び場のなかに、放課後等デイサービス「リトルオレンジズ」はあります。放課後等デイサービスとは障害や発達に特性のある学齢期の子どもを対象に、放課後や休日、ニーズに合わせた発達支援などを行う場所です。
6年前に開設した、代表の日野 尚子さん。小学生から高校生まで、発達障害や自閉傾向など様々な特性をもつ子ども達を受け入れています。 (日野さんと小学生やりとり) 日野さん「こんな難しいこと勉強するようになった?」 子ども「理解できていません」 日野さん「はは!写しているだけ??」 子ども「難しいもん、社会」 日野さん「難しいよね~いいよわかっただけで」
実は日野さん自身も生きづらさや困りごとを抱えて生きてきました。 (日野尚子さん) 「忘れ物が多いとか一生懸命生きているつもりなんだけど本が読めないとか、多動なのでじっとしていられないし空気が読めないし宿題も苦手だし」 日野さんは、子どもたちを決して否定せずありのままを受け入れます。 (日野尚子さん) 「困りを抱えていてもトラブルメーカーだったとしてもすごく頑張って生きているからそれでもいいよ、好きだよと言っているとその子たちが笑顔になっていく」
欠かさず行っているのが、体幹を鍛える10分間のトランポリン。感覚が過敏になっている子どもにとっては日常の動きでは得られない刺激が加わることで、周りからの情報を処理する「感覚統合」の機能を高める療育になります。