初防衛戦に勝利したIBFバンタム級王者の西田凌佑が一夜明け会見 右脇腹負傷の影響で変更したスタイルに「前の方が戦いやすい」と新発見
15日に大阪・HOS住吉SCで行われたIBFバンタム級タイトルマッチに勝利し、初防衛を果たした同級王者の西田凌佑(28)=六島=が一夜明けた16日、大阪市内の所属ジムで会見を行った。 前夜の世界戦では挑戦者の同級14位、アヌチャイ・ドンスア(28)=タイ=に7回1分37秒でKO勝ち。試合日の約3週間前に右脇腹を痛めるアクシデントがあったが、ベルトを死守した。 ただ、負傷の影響で本来の西田のボクシングスタイルとは一変。これまでは距離を取り、相手にパンチを当てさせないボクシングを披露してきたが、今回はガードを固めながら前に出て、多少被弾しても隙を逃さずボディーを打つ形で勝利をつかんだ。試合直後は「内容はプロキャリアのなかで一番悪い内容でした」と反省していたが、プロ2度目のKO勝ちにつながった戦い方を冷静に振り返ると「前の方が戦いやすいなとは思いました」と発見もあった。 会見に同席した六島ジムの枝川孝会長は「いままでのさばいてさばいての西田ではなくなってくるのかもしれない。今後、KOが増えてくるかもしれない」と予感。武市晃輔トレーナーも「西田のいいところを皆さんは抜群の距離感と言われますが、僕はそうは思っていない。オールラウンダー。相手に合わせてできる。そういう意味では攻略しにくい。ラウンド中に次は足を使って、次は前に出てと使い分けができる」と同調した。 今後について西田自身はWBC世界バンタム級王者の中谷潤人との統一戦を熱望したが、枝川会長は「きのうの試合の出来じゃできない。(マッチメークは)まあ、分からないです」とし、次戦については「(来年の)4月は早い。理想は6月ぐらい」と説明した。