超加工食品が大腸がんを引き起こすメカニズムを解明…カギは「体内の炎症」(海外)
フィッシュオイルをがん緩和に利用する臨床試験
2024年12月10日付けで学術誌『Gut』に掲載されたこの研究は、アメリカ国立衛生研究所(NIH)から提供された、5年間で310万ドル規模の助成金で運営されるプロジェクトの最初の成果だ。 論文の上席著者を務めた、サウスフロリダ大学のティモシー・イェーツマン教授(外科)はプレスリリースで、今回の研究結果は、がんのリスクに食物が影響を与える仕組みについて、研究者の理解を深めるのに役立つと述べている。 イェーツマン教授によれば、がんは「治らない慢性の傷」のようなものだ。毎日の食生活で超加工食品が多くを占めていると、炎症が増大するため、体ががんと戦うことが難しくなるという。 「ホウレンソウや魚介類の方が、ドーナツやソーダよりも健康に良い」というのは、特に目新しい知見とは言えない。ただし、食品と炎症のあいだにある関連性を特定すれば、将来的に、より効果的にがんを食い止める戦略へと道を開くことになる。
Gabby Landsverk