ラーメン山岡家の噂、結界マップ 「国道16号内側にはない」を検証
チェーン店「ラーメン山岡家」にはまる“中毒者”が続出中だ。週末は家族連れや若者でごった返す人気ぶり。「どの店も国道16号線の外側にあり、結界を張っている」と愛情を込めながら噂される同店は、外観も店内も武骨で万人が押し寄せるはやりの店とはお世辞にも言えない。そして、立地は利用者を選ぶ郊外のロードサイドが基本だ。では、なぜ多くの人が夢中になるのか。読めば店を訪れて確かめたくなる秘密を公開する。 【関連画像】「レア7」は千葉中央区店、蘇我店、東千葉店、千葉鎌ケ谷店、松戸北小金店、越谷レイクタウン店、瑞穂店。24年6月12日に青梅店のオープンを予定しているが、同店も国道16号線の外側だ 「ラーメン山岡家」(以下、山岡家)の名前を聞く機会が増えてきた。TikTokやYouTubeで見かけた人も多いだろう。同店は丸千代山岡家が展開し、2024年5月末時点で185店に上る。 丸千代山岡家は絶好調で、24年3月に発表した24年1月期の決算内容は、ラーメン業界を驚かせるものだった。新型コロナウイルス感染症拡大のダメージから回復していない飲食店もある中、同社は売上高が前期比41.9%のプラスとなる264億円、当期純利益にいたっては同246.2%増の14億円と過去最高を記録している。 ところが山岡家を訪れて受ける印象は――地味だ。「ラーメン山岡家」と白い文字が書かれた赤色の看板、あるいはカウンター席やボックス席が並ぶ店内は、言葉を選ばずに言えば、やぼったさすら感じる。見て分かる人気ぶりの理由は、てきぱき働く店員の様子だけ。 しかしそんな山岡家の味にはまり、訪れてから日にちが空くと“中毒症状”を起こして再び訪れる家族連れや若者が続出している。 山岡家の人気の理由としてまず挙がるのが、味だ。飲食店において味は最大の売りであり、競合店と差別化を図る一番のポイントであるのは当たり前の話。しかし山岡家は味に対する追求が並大抵ではなく、来店者を続々ととりこにしている。 ラーメンの生命線であるスープを例に挙げよう。このスープは各店での手作りだ。店内には大きな寸胴鍋が並び、豚骨のみを水で炊き続ける。 火を入れたタイミングは3日前、2日前、1日前、当日と異なり、3日前に作り始めた鍋のスープを客に提供。その鍋のスープが減っていくと2日前に煮込み始めた鍋からスープを足し、うまみを出していくという。それをほかの鍋でも同様に繰り返す。