学童保育施設に栄養バランスがとれた冷凍弁当を提供開始/オイシックス・ラ・大地
オイシックス・ラ・大地は、学童保育施設の受託などを行うシダックス大新東ヒューマンサービスと協業し、2024年7月22日から8月31日の夏休み期間にかけて、学童保育向けに冷凍弁当を提供している。 夏休み期間に毎日の食事について不安を感じる保護者は多いという。そこで、食事提供のない学童へ通う子どもに冷凍弁当を提供し、保護者の昼食準備の負担を減らせるようにする。学童保育の利用者は増加傾向にある。2023年5月時点で、過去最多の140万を上回ったという。しかし、こども家庭庁の調査によれば、学童保育全体で昼食の提供をしているところは、22.8%に留まる。施設ごとに注文の取りまとめる必要があるなど、作業の負担が大きいほか、最低注文数を下回ると用意できないなどの課題もあり、導入は進みづらい状況にあるという。 今回のオイシックスとシダックスの取り組みでは、こうした状況を踏まえ、保護者や施設にとって負担にならないようなサービスとして実施している。 ラインアップは「ヘルシー豆腐のハンバーグ弁当」「さっぱり中華風・酢鶏弁当」など全8品。オイシックス・ラ・大地BtoB事業統括付の濵元勇太郎氏は「子どもが好きな料理だけではなく、野菜なども取り入れて栄養バランスを重視している」と語り「保護者が昼食を作れない日でも、バランスの良い弁当が食べられるように意識した」とこだわりを述べた。 対象は、シダックス大新東ヒューマンサービスが自治体から受託運営する15道県30自治体の学童保育施設468箇所。冷凍弁当は、保護者が専用のアプリケーションから注文と決済をすることで、子どもが通う学童保育施設に届く仕組みだ。 2024年1月と3月にはテスト運営を実施しており、そこから、子どもが食べやすい献立を目指して改良した。濵元氏は「大人向けに近かった味付けを、子どもの口に合うものに変更した。カレーの辛さなど、現場の意見を反映したメニューにしている」と工夫点を語った。 冷凍弁当を導入した神奈川県の茅ケ崎市小和田児童クラブの下林千寿主任支援員は、「保護者のからは夫婦そろって仕事がある日にこういったサービスがあると助かる、と言う声をいただいている」と述べた。
食品産業新聞社