「西園寺さんは家事をしない」最終回直前Pコメント――「全てを奇麗に収める意識は取っ払った」
周りにいそうでいない西園寺さんと松本若菜の共通項
――西園寺さんを松本さんにお任せして良かったと感じた瞬間は? 「実は、西園寺さんはとても難しい役なんです。なかなかいない強烈な個性を持ったキャラクターだけど、どこか身近にいるような感じがする人にしたかった。そのためにはファンタジーすぎる人物になってはいけなかったし、かといってリアルに無難に描くと普通の人になってしまう。若菜さんとは、クランクイン前からいろいろ話をしながら西園寺さんを作っていったのですが、若菜さんご自身が持つユーモラスな言葉や表情、圧倒的に明るく華やかな空気と親しみやすさで、本当にすてきに肉付けしてくださった。そして、なにより、そのお芝居の力で、単に明るいだけのキャラクターではない、西園寺さんが内包する入り組んだ複雑な思いをとても丁寧に解いてお芝居に落とし込んでくれて、言葉にならない感情さえもそのまま伝わるように演じてくださった。そのおかげで、西園寺さんが立体的に浮き上がって、皆さんに愛されるキャラクターになったんだなと思います。そこには理想以上の西園寺さんがいました。次はどんなお芝居を見せてくれるんだろう、どんな表情をするんだろう、といつもワクワクさせてもらって、その度に『若菜さんにお任せして良かった』と思っていました。その若菜さん発のワクワクが現場を牽引(けんいん)してくれていたと思っています」 ――現場での松本さんはどのような様子でしたか? 「西園寺さんと若菜さんって、共通項が多い人なのかもしれないと思っていて。若菜さんがいるだけで現場は明るくなるし、カラッとしていながらもいつもさりげなくいろんなことを気に掛けてくださる。西園寺さんはセリフも多いし、主人公なのでやはりどうしたって出ずっぱりになります。とても大変だったと思うのですが、いつも穏やかで明るくて、ポジティブな空気を醸し出してくださっていました。現場のワクワクする空気は若菜さんが作ってくれていたと思いますし、そのお芝居の力でいつも現場のモチベーションを上げてくれていたことに感謝しています。俳優さんとしてもずっと好きな方ではありましたが、人間力も本当に本当に魅力的で。この数か月一緒に過ごして、ますます大好きになりました」