認知を超える守備とは?「試合のときの捕球のイメージをたくさん持つこと。練習でいろいろな捕球スタイルで捕ってみることが大切です」【近本光司の認知を超える】
捕球のイメージの持ち方
認知を超えた守備は、自然と正しい捕球態勢が出来上がっていることだ。そのためには逆に練習で捕りにくい捕球を試してみることも上達の一歩となる[写真=牛島寿人]
昨年、初めてゴールデン・グラブ賞を獲得した。近本自身が一番欲しかった賞でもあった。プロ1年目から守備に関してはさまざまな試行錯誤を重ねてきた。その成果が出たのだが、今回はその「守備」について。考え抜きながら、さらに向上しようとする思いを語った。 ピッチャーに、そしてチームに申し訳ないな、という思いは心の中であります。今季は3つのエラーをしてしまい、その中でも点に結びつくものがありましたので。その反省を込めて? ではないですが、今回は「守備」を中心に話します。 このコラムのタイトルの「認知を超える」は打撃だけではなく、当然のように守備でも同じく認知を超えたプレーを求めています。僕の中で極力、意識をしてのスライディングや飛び込んでのプレーはやりたくない、という思いが強いです。ただ認知を超えた場合には勝手にそうなっていることもありますので、無意識で飛び込んでいるのならOKになります。 では、極力飛び込まないためにはどうしたらいいのかということになります。まず結論から言うと、本当にギリギリの打球というのはシーズンを通して3~4つの打球くらいしかないんです。その3~4つの中でも、以前はギリギリで捕っていたのに、今では普通の態勢で捕れるようになっていることが多いです。そうなっていった理由は4つあります。 その4つは、1.捕球しに行くときの走り方、2.体の使い方、3.どこで捕球するか、そして4.イメージの増加、です。その中でまずは「どこで捕球するか」ということの練習は、守備や打撃練習のときに行います。 完全に正面で捕球できる打球を、あえて低い位置で捕ってみたり、後ろ向きで捕る。さらに落下地点に入らず捕る、というようなさまざまな形でボールを捕球する練習を繰り返します。 ただ・・・
本文:2,649文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール