サッカー日本代表の印象をオーストラリア代表選手に聞く 「ワールドクラス」と高評価だったのは?
このポジティブな変化について、キャプテンのジャクソン・アーバインは次のように話した。 「まず、グループ全体のメンタリティーがすばらしかった。最初の2試合を終え、苦しい状況に陥ったときも、自信を失わなかった。そして新たな監督を迎え、新しいシステムが導入されると、選手たちは素早く適応したんだ。新しい物事を的確に伝えてくれたコーチングスタッフにも感謝しないとね」 前指揮官は主に4バックを用いていたが、ポポビッチ監督は3枚とも5枚とも捉えられる最終ラインを採用。この日は5バックの中央に198センチの上背を誇るハリー・スッターを配し、ハイクロスをことごとく弾き返していた。 「守備のストラクチャーが変わったけど、意図と指導が明確なので、この短期間にしっかりと形にすることができたと思う」とアーバインは続ける。 「またマイボールの時には、先週の中国戦で見せたように、これまでよりも多くのパスの選択肢を見つけられるようになった。僕らはとにかく前を向かなければならなかったので、この変更をポジティブに捉えている」 髭をたくわえた31歳のリーダーは、ドイツのザンクトパウリでも主将を務めている。昨シーズン、ブンデスリーガ2部でチームをリーグ優勝に導き、今季から初のブンデスリーガを経験しているが、それまでは3シーズンにわたって2部でプレー。つまり、この日に中盤で対峙した田中碧(元フォルトゥナ・デュッセルドルフ/現リーズ・ユナイテッド)とは、同時期に同じリーグに在籍していたわけだ。 「アオとはドイツで何度も対戦したよ」と言ってアーバインは微笑んだ。 「彼はあらゆることができる選手だね。ボールをキープしているときはなかなか奪われず、ドリブルで運ぶこともでき、いいタイミングで駆け上がってゴールを決めたりもする。そんな選手と直接やり合うだけでも大変なのに、今日はそのパートナーがモリタだった。彼は間違いなくワールドクラス。真のトップレベルに足を踏み入れているよ。 自分もセントラルMFなので、常に彼らを追っていた。今日の相手でもっとも印象に残ったのは、このふたりだ。どちらもトッププレーヤーだから、本当に手を焼いた。実にタフな相手だったよ」