米中「気球問題」の深刻度|この週末に読みたい海外メディア記事6本|2023.2.4-2.10
撃ち落とされた気球を回収する米軍[U.S. Navy ウェブサイトより]
今週もお疲れ様でした。ブリンケン国務長官の訪中延期を引き起こした中国の気球問題ですが、米国では気球の軍事利用への警戒感が高まってはいるものの、この問題が米中関係に深刻な長期的影響を及ぼすとは見られていないようです。フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事6本、皆様もよろしければご一緒に。 中国の“観測”気球問題によってアントニー・ブリンケン米国務長官の訪中および習近平国家主席との会談が延期となった2月3日、米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌は副編集長、ジェイムズ・パーマーによる 「いかに中国のスパイ気球は米国の重要な外交日程を吹き飛ばしたか」 を掲載した。 気球の発見と撃墜は、米国内の中国脅威論を高め、貴重な米中対話の機会を先送りした。だが、この事件が米中冷戦の大きな転機になる確率は高くないのかもしれない。そうした観測は、撃墜前の3日付、かつ、米国側の見方が中心のFP誌の記事でも、あるいは、撃墜後の7日付で中国側の見方を数多く紹介している英「フィナンシャル・タイムズ(FT)」紙の 「中国のスパイ風船騒動で注目が集まる習近平のリーダーシップ」 でも共通している。
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フォーサイト編集部