ビッグマンが次々離脱も… 〝野戦病院〟のB2福岡がわずか10人で3連勝 大濠OBが両チーム最多26得点
◆りそなBリーグ2部(B2)福岡98―80神戸(2日、照葉積水ハウスアリーナ) ライジングゼファー福岡が今季のチーム最多得点を挙げ、今季初の3連勝を飾った。通算5勝6敗とし、西地区3位に浮上した。 ■チアも選手も奮闘! 神戸戦フォトギャラリー【写真】 スタメンの村上駿斗が第1クオーターだけで12得点と大暴れ。主導権を握り、前半を終えて23点の大量リードを奪った。第3クオーターに相手の3点シュートが決まりだして追い上げられたが、福岡大大濠高出身の中村太地が自らドリブルで切れ込むなどして応戦。中村は両チーム最多の26得点をマークし、神戸を突き放した。 チームは寒竹隼人とともに主将を務めるスペイン出身のパブロ・アギラールが右腓腹筋(ひふくきん)筋膜不全断裂で全治約8週間。203センチのパワーフォワード橋本晃佑も右橈骨(とうこつ)骨幹部骨折で全治未定となっており、ともにBリーグのインジュアリー(故障者)リストに登録された。さらに日本国籍を取得しているウィル・クリークモアも右膝を負傷し、契約を解除。ビッグマンが次々と離脱し、神戸戦は最大14人エントリーできるベンチに10人しか入れなかった。 210センチの得点源、ジョシュア・スミスも右足首を痛める〝野戦病院〟状態だったが、中村が積極的にインサイドを突き、寒竹も相手の外国人選手を粘り強い守備で止めるなど全員でカバーした。最優秀選手(MVP)に選ばれた中村は「(1試合平均)10点を取り、リバウンドも助けになっていた。そこを誰かが補わなきゃいけない」と選手たちの思いを代弁する。88―80で接戦をものにした1日に続く白星で「チームとしてもあまり良い状況ではないけど、それを覆そうとするメンタルやエネルギーが良い方向に向かった」とうなずいた。 浜口炎監督も「選手たちが我慢しながら、いろんなところで良いプレーをした。ステップアップできている」とチームの成長に手応えを感じている。次節11、12日もホームの照葉積水アリーナで愛媛と対戦する。苦しい台所事情での戦いは続きそうだが、西地区最下位の相手に連勝を伸ばし、勢いに乗りたい。 (末継智章)
西日本新聞社