スズキの新電動バイク「e-PO」試乗!ペダルがあっても、ちゃんと原付、走りもしっかり原付相当
モーターのみ、電動アシスト、人力のみと3パターンの走行が可能
このたび、そんなe-poに試乗する機会を得た。クローズドな場所ではあったが、原付一種の法定上限速度30km/hまで試すことのできる直線路の用意されたコースにおいて、e-poはどんな走りを見せてくれたのだろうか。 結論からいえば、まごうことなく原付バイクとして認められる走りを見せてくれた。折りたたみ式の電動アシスト自転車をベースとした車体からは電動アシスト自転車+αレベル?といった走りを想像してしまうかもしれないが、自転車的なのは約23kgと軽量コンパクトで扱いやすいボディだけであり、加速性能は期待以上に原付一種レベルだった。 e-poはちゃんとした原付一種の電動モペッドゆえに、右手のスロットルをひねることでモーターだけで走ることができる。しかも7段変速の最もハイギアなポジションを選んでいても、難なく発進できるほどトルクフルだ。そのままスロットルを開けていけば、軽々と原付一種の法定上限速度に達した。カーボンニュートラルな原付バイクとして不満のないパフォーマンスを有している。 当然ながら電動アシスト自転車的にペダルを漕いで走ることもできる。そのときのモーターアシスト量は人力の3倍に相当するものであり、電動アシスト自転車における速度制限もない。クローズドゆえに思い切ってペダルを漕いでみたところ、メーター読みで40km/hを超えることが確認できた。原付一種の電動モペッドとしてのパフォーマンスは期待以上である。 スズキによればモーターのみの走行時より電動アシスト走行時のほうが、より軽快に走行できるという。 なお、基本的にペダルを漕がずバッテリーの電力だけに頼るフル電動モードで航続距離は約20kmということだが、実際には人力でペダルを漕ぐ場面もあるだろうから、上振れする可能性もあるのではないだろうか。 また、万が一バッテリーの電力が少なくなって駆動できなくなっても、しばらくは灯火類は使えるような仕様になっているという。そのため最悪、ペダルだけで移動することができるというのは、電欠をリカバリーするソリューションとして、コロンブスの卵的なアプローチでおもしろい。